次世代めぐる正念場
海外展開が新たな手がかり
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日東工業(6651)は底入れ。反転待ちの状態。日柄調整とみられる。前期4Qから持ち直しているが、設備・住宅投資の低迷が尾を引いているためだ。財務は健全(前期末の連結自己資本比率88.7%だが、調整一巡にもかかわらずリバウンドが鈍い。今、来期、次世代をめぐる正念場。前期から豊田織機と共同開発したEV・PHV用充電スタンド、電力計測ユニット「エネメータ」シリーズ、短納期・低価格・高品質といわれる標準分電盤など投入。太陽光発電システム用ホーム分電盤や菊川ラボに設置したデータセンター熱検証ルームも新しい試み。中国やアセアンなど海外展開をにらみながらポスト金融危機に備えている。5月11日1115円をつけ、昨年とリーマンショック直前の高値を抜いただけに、反転待ちでも経過良好。調整明けが楽しみだ。
前期(連結)は、21%減収、営業損失15億6100万円、経常損失12億8100万円、純損9億8600万円。昨年7月30日下方修正し、今年5月14日売上高を除き上方修正した。今期は1、2Q上方修正が見込まれる。
11年3月期(連結)は、売上高490億円(5%増)、営業利益2億円、経常利益3億円、純益ゼロの見通し。配当は8円(中間4円)を据え置く予定。設備投資22億円(前期6億円)、償却33億円(同41億円)の計画。6月1日、子会社の日東エンジニアリングを吸収合併した。08年(60周年)にリーマンショックとぶつかり、次世代転換急ピッチ。09、10、11年調整運。近い将来予想される東南アジアの工場建設ラッシュが新たな手がかり。ベトナム新幹線着工と軌を一にしている。