リバウンド途上 太陽化学 12月16日 (2010.12.16)
3、4Q追い込みに注目
新工場立ち上げ見どころに
太陽化学(2902)はリバウンド途上。1、2Q伸び悩んだ。猛暑、円高、内食に低価格シフトなど予想以上。見込みを下回る折り返し。3、4Q追い込みが注目される。6月11日述べたように、同7日東大で開催された日本アミノ酸学会で「Lーテアニン」に人間の集中力、注意力をうながす効果があると評価されたのが手がかり。10月7日発明協会から「サンファイバー」(水溶性食物繊維)に平成22年度中部地方発明表彰の特別賞を授与されたことも見直し材料。さらに、23億円投入し来年9月稼働予定の乳化剤新工場。半世紀有余食品で培った機能や安全性が認められ、化粧品やトイレタリー中心に需要増を物語るもの。このうち、乳化剤の復調がリバウンドの鍵とみられ、インターフェイスソリューション事業(前期連結唯一3%増収)が新工場完成とともにリードする見通し。05年3月期最高純益14億6600万円を計上した翌年(60周年)から次世代10年の脱皮が始まった。
2Q連結累計は、4%減収、3%営業増益、12%経常減益、14%減益。計画を下回った。しかし、界面制御技術や環境に配慮した商品は伸びているという。11年3月期(連結)は、売上高350億円(2・5%増)、営業利益20億円(12%増)経常利益同(6%増)、純益11億円(15%増)と計画通り。配当は16円(期末8円)を据え置く予定。来年は前半上昇運でピークに匹敵する状態。後半風向きが変わるという。今年は市場で戻り待ちの売りが目立ち、今後3、4Qと新工場立ち上げが見どころになりそうだ。