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企業レポート

春本番 一六堂   4月12日 (2011.04.12)

底入れわかる1、2Q

復活に向けて後半巻き返す

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一六堂(3366)は踊り場。東北大震災、原発事故、節電・計画停電など新たな下振れ要因。今期も苦戦が予想される。しかし、復旧、復興、復活に向けてビジネスチャンス。後半巻き返しも考えられる。客単価の張る「八吉」や「のど黒屋」が堅調なほか、羽田空港の弁当2店が好調でロビー前出店も決まり、八重洲にシンガポール料理店オープン、花巻に震災炊き出し(10人)を決めるなど明るい材料。震災直後一時60%に落ち込んだ既存店が4月に入り85%まで回復した模様だ。ちなみに、8日発表されたワタミの3月既存店17.4%減。外食の中で居酒屋業界の影響が大きい。同社の場合、2月18日新橋駅SL広場正面に1棟借り6業態同時オープンしたばかり。実績は計画の120%以上。管理本部長が責任者になった。09年2月期(最高益5億100万円)をピークに調整3期目。直近2期下方修正しただけに3度目の正直。夏場にさしかかる1Q(前期発表7月9日)か2Q(同10月8日)で底入れがわかる。270円戦争といわれたもつ鍋から撤退。前期減損・店舗閉鎖4000万円計上している。前期末77店舗。今期出店12(退店2)の予定で前期10(同1)をしのぐ。大家が店子に家賃引き下げを持ちかけているという。

11年2月期(連結)は、3%増収、31%営業減益、21%経常減益、41%減益。昨年9月28日の下方修正を受けて3Qまで苦戦したが、4Q需要期を迎え追い上げた。五大陸品川店、名古屋太閤口店が依然高い伸び。ともに2027年リニア新幹線開業(14~15年着工)を先取りしている。12年2月期(連結)は、震災前に連結売上高100億円、経常利益7億2000万円の予想。現在1割減で調整しているという。配当は1050円(中間525円)を据え置く予定。東証上場を目指し審査継続。4月21日決算説明会を開く。初代運、遅咲きの会社であり、15年(設立20年)にかけて仕込みが生きてくる。今年は動きの中に運がある。季節でいうと春本番に相当するそうだ。震災は宮城県の塩釜営業所が焦点になる。

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