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企業レポート

今期予想も横棒 中部鋼鈑   5月13日 (2011.05.13)

もう一段コスト競争力

リーマン直後の8~9割目安

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中部鋼鈑(5461)はリバウンド一巡。3・11震災を境に踊り場入り。今期予想も昨年同様横棒になった。前期はリーマンショックで消えた実需(直前期数量65%減)が2.2倍になってはね返ったが、今期は震災の影響が余りに大きいためだ。直接金型関係の取引先数社が被災したほか、建機、産機、建設、輸出向けも間接的に影響を受け、前期のように1Q発表(昨年7月28日)で目星がつくかわからない。指標といわれる鉄スクラップは、3月中旬急落し、戻したもののGW明け反落。製品は震災に引っ張られ数量、価格とも見通しがつかないという。ちなみに、東鉄は前期2年連続赤字で2円減配し8円配当。今期2Q累計トントン、さらに2円減配し6円配当の見込み。国内粗鉄生産を見ても、前期1億1077トン(14%増)と2年ぶり大台を回復し踏ん張りどころ。復興需要の顕在化は自明としても、構想が固まるのは6月と伝えられ、本格的に回り出すのは来年から。前期数量でリーマン直前の7割、今期以降8~9割が目安とみられ、「もう一段コスト競争力をつける」(太田社長)という。同社は国内唯一の厚板専業メーカー。延べ100億円投入した圧延基盤整備が一巡し、次世代の仕込みが終わったばかり。昨年5月に操業開始60年を数え、ピンチとチャンスが交互にやってきている。社運を調べると、今年は前半に限るという。月、週、日もそうで、8、9月要注意。陰から陽の10年に入った。

11年3月期(連結)は、83%増収、営業利益7.1倍、経常利益4.2倍、純益9億3800万円。4Qの落ち込みが響き計画を下回った。単価が10.8%続落(直前期23.3%減)している。実質無借金で健全な体質(連結1株当たり純資産1684円)。12円配当(60周年記念2円・期末5円)を実施する。12年3月期(連結)は白紙の状態。1Q出なければ2Q(昨年11月2日)明らかになる見通し。社長が上昇運で期待をもてる。夏場過ぎから絶好調という。

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