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企業レポート

6月22日あく抜け  中京医薬品 7月20日 (2012.07.19)

配置薬販売を再構築

アクアマジック第2の支柱に

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中京医薬品(4558・JQ)はあく抜け。持ち直した。93をピークに65まで絞った営業新統廃合、休眠顧客の救急箱引き揚げ、訴訟、臨時株主総会中止など6月22日可決された総会によるもの。一転、薬事法25条に基づく配置薬販売再構築。配置顧客25万軒に対してアクアマジックOne-Way方式を導入。売水事業を第2の支柱に掲げ、今期1万軒、3年後5万軒(15億円)を目安に立ち上がった。従業員468人(09年3月期677人)に再編成。経営陣も4兄弟で唯一山田社長(67)が残り今、来期正念場。新体制に目星がつけば非オーナー系のトップ誕生も考えられる。規模や質の違いこそあれ、一時成功したパナソニックやソニーの戦後経営が曲がり角を迎えたのと同じ。なかなかどうして立ち直れない。同社の場合、09年(創業60年)が最大の節目。次世代を巡り試行錯誤が続いていた。直近、香川県の不祥事が配置薬の原点を見直す契機。長いつき合いで得られるのが信頼といわれ、300年余り先用後利(せんようこうり)の伝統を支えている。相手の信頼なしに成り立たない仕事で、アクアの事業も配置薬と同格。規制緩和に伴うドラッグ、コンビニ、ホームセンター、100円ショップなどライバル輩出を前に勉強するしかない。昔は風邪、腹痛、頭痛の三種がメイン。20キロ背中にしょって得意先を回ったという。明るい材料もある。昨年2品初挑戦でともに金賞のモンドセレクション。今年5品挑戦し、最高金賞1つに4つ金賞という。グルコサミン、プロポリス、イチョウ葉ドリンクなど配合成分を追加したり改良を重ねたのが評価された。年間10万個以上さばく人気商品。昨年金賞2つで2割伸びた経緯から、今年2割や3割で収まらない。もうひとつ。財務部長の次男で中井貴裕君(21)がロンドン五輪の柔道81キロ級代表に決定。66キロ級の海老沼(22)、73キロ級の中矢(22)、100キロ超級の上川(22)をさておき、全社挙げて応援しているのも手掛かり。前期4Qあく抜け。1Q持ち直した。間違いない。

2013年3月期(非連結)は、売上高60億円(2%減)営業利益1億5500万円(4.4倍)、経常利益1億6300万円(3.9倍)、純益9200万円(50%減)の見通し。配当5円(中間2.5円)を据え置く予定。31%減った従業員のモチベーション、新工場稼働に伴うアクア(前期実績4億1200万円)拡販が焦点になる。宅配飲料は、大震災後需要が急増し一服しただけに、配置顧客25万軒の4%に相当する1万軒が対象。付加価値を上げるため、One-Way方式ロジスティクスの確立が急務という。会社は今年、来年調整運だが、社長が上昇運。5月23日188円を2番底に反転が始まった。配置薬業界の復活がかかっている。

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