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企業レポート

ピークの87%に戻す アスカ 7月11日 (2012.07.10)

修羅場乗り越え復調

1、2Q上振れ新たな手掛かり

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アスカ(7227)は予想以上。1、2Q踏ん張りどころで上振れ。採算も大幅に好転した。主力の自動車部品が堅調なほか配電盤、ロボットシステムが計画を上回る折り返し。後半もリバウンドが見込まれ、8円配当(3月28日 6円)を表明。連結売上高をピーク(08年11月期233億円)の87%に戻す見通しだ。トヨタ、三菱自の期待にこたえ、配電盤、ロボットシステム、その他事業も反転攻勢。2013年(60周年)を目安に、次世代の転機に備える動き。昨年2月トップ交代がタイムリーに決まった。杉本社長(64)はロボットシステムと自動車部品に長け、2011,12年上昇運に入ったばかり。今後ビジネスチャンスがやってくる。09年の人材教育・研修事業、11年中国上海ロボットシステム100%子会社、12年岡山国際サーキット買収(のれん代7466万円全額償却)、さらに、13年12月稼働予定のインドネシア子会社設立(99%出資)など新たな手掛かり。今、来期の仕込みが10年、20年後を示唆するものだ。

2012年11月期(連結)は売上高204億円(26%増)、営業利益4億2000万円(3.6倍)、経常利益5億円(2.7倍)、純益2億4000万円(3.2倍)に見直した。配当は期末一本の予定。前半のハイライトは自動車部品71億円(45%増)、配電盤14億円(77%増)、ロボットシステム15億円(12%増)の巻き返し。大震災や円高の反動によるもので、後半から来期前半タイ洪水の跳ね返り。修羅場を乗り越えた自動車部品の復調が心強い。配電盤は新規顧客の開拓が実を結び、ロボットシステムは当初14億円が繰り上がったもの。上海の現地法人が独自に受注するようになると販路も広がる。その他事業は当初3億円が7億円に拡大。唐突だった岡山の案件がポジティブに前途をかもしだしている。10日581円の気配(1株当たり連結純資産746円)で引けたが、4年にわたる600円前後の往来相場も終盤入り。今、来期の仕込みにかかってきた。紆余屈折こそあれ、今年から5年上昇運だけにピーク更新も考えられる。

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