日本の消耗戦の方がマシ 与党分裂から次の幕が上がる (2012.06.27)
前日の延長上。26日の一体改革法案衆院可決、与党分裂の行方と28、29日EU首脳会議を巡る展開。どちらも決め手を欠き、売り一巡後も見送られた。再び円ドル79円、ユーロ99円台の円高。日経平均は9月物が売られ逆回転している。ともに出口なし。消耗戦に違いないが、ECB、FRB増刷に限度があることも確かで、これまでPIIGS5ヵ国のうちアイルランド、ポルトガル、ギリシャに続きスペインも事実上デフォルト。GDP120%に相当し270兆円の政府債務を抱えるイタリアも水際に追い込まれた。毎月返済、返済、借り換えに追われECB、IMFの支援なしに政府や銀行債務の返済、利払いもできない状態。明らかに日本の消耗戦の方がマシ。われわれは持ち場、持ち場で最善を尽くし、国際金融資本の逆襲に備えている。こう見えても日本国債、日本株が最後の砦。むしろ、与党分裂から次の幕が上がる。民主党が野党に転落し、自民党が第1党になっても過半数に届かず、維新の会に政権が転がり込む事態。全国200以上の選挙区に候補者を立てるといわれ、実際に政権を取ればスポンサーがつくこと請け合い。既得権を一掃し、資本主義と社会主義が折り合いをつける場面。リーマンばかりか大震災、円高、タイ洪水など艱難辛苦を乗り切った日本企業にとって復活のきっかけ。プラスマイナスついて回るか、もはや維新の会なしに新たな勢力が見当たらない。欧米に限らず日本も今年、来年様変わりになりそうだ。維新の会はもがく民主党や自民党の衰弱が時代のエネルギーになっており、相場に新しい生命を吹き込むこともほぼ確実。民主党と自民党が欧米債務危機と同根で同時進行しているところがミソ。日本も国際金融資本によって戦後GDPNo.2になったわけで、彼らが崩壊すれば民主党も自民党もやり繰りがつかなくなる。朝鮮半島も韓国が国際金融資本の後ろ盾を失い、まだ韓国主導で南北統一を考えているだけに、北朝鮮にしてやられる公算が大きい。もともと新羅、高句麗が百済を圧倒していたわけで。24日エジプトでイスラム原理主義のモルシが大統領に当選。イスラエルも韓国と同じ運命にある。
日経平均は70円安。8663円の引け。円ドル、ユーロに呼応するもので9月物に翻弄された。出来高18億株、売買代金1兆円。味も素っ気もない。法案に反対した民主党の造反者57人というが、現首相を引き回している米国にとっても誤算。24日、東シベリアのLNGプラント計画で日露が政府レベルで合意したが、米国はシェールガスで対抗し反発していない。■■■■(****)は反落。出来高も物足りないが、30日のNHKスペシャルが新たな材料。相場は25日から微妙に好転した。■■■■■■■■(****)、■■■■■(****)は値保ちがよく継続案件。■■■■■■(****)は続落したがボトム圏の■■■■■■(****)より気が利いている。■■■■(****)は底堅い。213円をつけた25日に相場が変わった。■■■■(****)に注目する向きがある。5月31日優先株を発行し30億円資金調達。払込期日が7月6日になっているためだ。03年10月キャパシタで1169円まで買われ調整9年。25日から出来高が増加し初動形成に入った。「大往生したけりゃ医療とかかわるな」、「自然死」のすすめという本にはまった。中村仁一著、幻冬舎新書。生き方が変わってくる。(了凡)