証券ビュー

アンコール伊勢町

市場が前途を左右する 安全や安心にプレミアムの時代 (2012.06.21)

閑散、小動き。世界中膠着状態。縮み上がっている。典型が日本の10年債利回り0.8%。19日、買い手ならぬ「売り手がみつからない」という。安全や安心、信頼にプレミアムのつく時代がやってきた。欧米は債務危機がこじれ、ロンドン五輪後デフレとみられるだけに9月物が先行指標。後場、打診買いが入った。20日FOMC声明、28、29日EU首脳会議後に流れがわかる。たとえば、ユーロ脱退なしといわれるギリシャ。緊縮を断行しても行き詰まり、欧州連合やECB、IMFに支援余地がないため、すでにデフォルトが決まったのと同じ。EU首脳はできるだけ時間を稼ぎ、「自分たち」に類が及ばないよう出口を探っている印象。ギリシャはドラクマに戻るほかない。スペインにしても、財政主権を欧州連合に明け渡し。やり繰りつかなくなれば脱退。イタリアも同列である。今後も、目一杯先送り。債券、株、金・原油先物など市場が前途を左右しそうだ。それもリスク回避、安全シフト。10年債利回り0.8%割れが定着すると、大化けや大崩れしない退屈な銘柄も動き出す。安全や安心、信頼プレミアムによるもので、純資産倍率、配当利回りでも割安な日本株の水準訂正が始まる。紹介するのは、■■■■(****)。202円で引けたが、純資産倍率0.46、利回り3.9%。1904年創業の森村グループ本家。世界最大の高級陶磁器・砥石メーカー。8月1日に系列の共立マテリアルを株式交換により完全子会社化。復活のきっかけをつかんだ。ところが、6月4日192円の安値。200円割れは戦後の混乱期以来だけに、一生に一度の巡り合わせとみられる。アップル、フェイスブックで頭打ちになったウォール街のアメリカンドリーム。ハイリスク・ハイリターンから流れが変わった。半年後フォトンベルト、来年5月「住専」グローバル版による混乱を加味すると、ローリスク・ローリターンの日本株にプレミアム。緊急避難であれ、独歩高も考えられる。上海総合、ハンセン指数を見ると、リーマンショックを受けて中国政府の打った48兆円の財政出動が失敗に終わり、切り上げを渋った人民元が下がるべき時に下がらないジレンマに陥ったことがよくわかる。にもまして、19、20世紀を支配した国際金融資本が英国、欧州、米国でも事実上崩壊。世界は解放に向かっている。平和が戻ると革命か戦争を仕掛け、対立する当事国に巨額資金を貸しつけ、ボロ儲けした手口が通用しなくなった。しかし、彼らは半年後、来年以降もしつこい。われわれは、持ち場、持ち場で最善を尽くすのみだ。
日経平均は96円高。1ヵ月ぶり8752円の引け。出来高15億3300万株、売買代金9500億円。9月物の反発を受けたもので金融株が高い。円ドル78円、ユーロ99円台後半の動き。21日手返しが予想される。■■■(****) 、■■■■(****)に早耳筋の買い。■■■■■■■(****)■■■■■(****)、■■■■■(****)ともに取組妙味。■■■(****)、■■■■(****)出遅れ。ランキング入りしても見失うことが多い。■■■■(****)のように、連続増益、増配となれば文句なしに高値更新。1281円で引けたが、1株当たり連結純資産1485円を抜いてくる。日本は過去40年大幅な円高にかかわらず貿易・経常収支が黒字基調。所得収支の黒字拡大により経常赤字転落の心配もない。国際金融資本にとってもラストリゾートといえなくない。19日台風4号が愛知県に上陸したが、どんなに酷暑であろうと秋が早く、厳しい冬になると感じた。了凡)