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企業レポート

さらに増配も サーラ住宅 6月18日 (2012.06.15)

 
3、4Q上方修正含み
 
モノが違う外断熱通気工法
 
 
 
 
 
 サーラ住宅(1405)は予想以上。ピッチが上がってきた。5月28日の上方修正によるもので、6月12日発表した中間決算でも明らか。足もと受注が堅調な一方、連結子会社の部材回復も顕著。このため、例年一服する3Q、追い込みに入る4Q上方修正含み。連結配当性向30%を基準に、さらに増配も考えられる。2月に反転した住宅着工が直近の背景だが、20年以上傾注した外断熱二重通気工法の普及本格化。09年長期優良住宅先導モデルに採択されたのも手掛かり。モノが違うのだ。贈与税非課税枠、住宅ローン減税、エコポイントや各種補助金の継続も支援材料。リーマンショック、東日本大震災、記録的な円高など行き過ぎた落ち込みの反動や、これに伴う徹底的な合理化、名古屋・知多・四日市の大型案件など後押し。前回述べたように、周囲と一線を画した存在になった。目立たないが、前期の平均借入残高53億円に対し調達金利0.68%。2Q連結累計わずか1600万円(前年2400万円)の利払いにとどまった。金融機関に信用があり、大型の資金調達にも機動的に対応できるわけだ。住宅受注84億円(受注残31億円)の折り返し。3月から目に見えて好転し、トヨタの影響が大きい西三河がリードしている。前期の連結データで愛知県下シェア1.2%、地元の豊橋4.8%。豊橋、豊川、田原、新城市、名古屋市名東区、多治見市でビルダー実績トップ。連結子会社の住宅部材加工・販売は神奈川、静岡、愛知県延べ13の店舗を持ち全国トップクラス。06年の上場以来逆風にさらされたが、直近2期反転の足場を固め今期1Qから飛び出した。
2012年10月期(連結)は、売上高320億円(8%増)、営業利益10億4000万円(39%増)、経常利益10億6000万円(同)、純益5億2000万円(28%増)に見直した。配当は30円(中間10円)の予定。事実上、中期計画を突破。消費税引き上げを織り込むペースで受注が繰り上がっている。前回の反動を免疫にリフォーム、中古住宅にも磨きをかけるところ。今年、来年調整運だけに次のトレンドと交錯している。3Q発表は9月になるが、5月2日620円をつけ高値圏で頑強。半値戻し930円が目安。株主優待が具体化すると受注にも影響が考えられる。
 

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