2段上げ途上 3分の1戻しても大きい (2011.03.03)
栗本鉄工(5602)はじり高。1月25日発表した希望退職者募集(約80人)、2月10日の営業・経常益上方修正が手がかり。5月の決算発表にかけて昨年6月高値123円を突破しそうだ。次期黒字定着、復配が見込まれるためで、高性能マグネシウム合金、MRF(磁気粘性流体)、水素吸蔵合金処理など次世代の技術も出番を迎える。07年7月457円を戻り高値に09年2月44円まで売られたが、今年と来年上昇運で3分の1戻し180円。昨年2月、創業100年の厄落とし。半値戻しなら250円も考えられる。
ホソカワミクロン(6277)は底値圏内。2段上げが見込まれる。創業者が島津製作所に勤め、微分砕機ミクロンミルを発明。粉体技術でトップクラス。ナノ粒子を擁した太陽光・風力発電、燃料電池、リチウムイオン・ニッケル水素電池など次世代、新興国ビジネスが出番待ち。06年2月1388円を戻り高値に、大回り3年の調整一巡。08年10月252円を上場来安値に反転2波に入るところだ。2016年の創業100年を前に今年チャンス、来年結果が出るという。アンジェス、阪大など4社共同開発の難治性炎症疾患治療薬も手がかりだ。
セイコーHD(8050)が2月25日から動意急。同1日151円を安値に反転してきた。むしろ、2月9日下方修正しあく抜け。2段上げの助走とみられる。決め手は3Q連結海外売上高約730億円(48%)。うちアジア406億円(52%増)。セイコーの時計が新興国市場に堰を切って浸透している。急動意とともに買い残が減り、売り残が増える展開。次期業績回復が見込まれるほか服部一族、グループ再編を巡り思惑もある。06年8月1166円を高値に今年2月151円の安値。3分の1戻しても500円前後になる。