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企業レポート

量より質の折り返し 岡谷鋼機 10月8日 (2024.10.07)

向かうところ敵なし 
日鉄USスチール買収が当面の焦点
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 岡谷鋼機(7485)は連結確り。量より質の折り返し。向かうところ敵なしだ。直近2期最高益を更新し一服。中長期ビジネスチャンスとみられる。100年に一度といわれる自動車産業の転換期。従来のものつくりが素材加工から製造業の一角に組み込まれ生産性向上。収益拡大が見込まれるためだ。2050年「脱炭素」に向け日本製鉄(5401)が覚悟の値上げを決めたほか、主取引先のトヨタ(7203)もハイブリッド(2つ以上動力源を持つ自動車)で世界一の生産台数を記録。半導体不足を乗り切ったものの認証不正でつかまったのが現状。名実とも前中期計画(連結売上高1兆円、純利益200億円、海外取引35%)を突破し、GIC 2025(グループ5ヵ年中期経営計画)が事実上2年繰り上がった。前期後半、CN(カーボンニュートラル)、DX(デジタルトランスフォーメーション)、EV(電動化)など質の転換にシフト。日鉄が USスチール買収に踏み切る一方、同社も国内で22年新エフエイコムを子会社化。ソフトやシステム設計に取り組み、23年日鉄子会社と共同で電磁鋼板の加工会社を設立。20年後EVの時代に備えた。24年プロテリアル(旧日立金属)から引き継いだガスや水道など配管機器も重要な基幹部品。このほか無人搬送装置や同フォークリフトなど工場自動化にも意欲。M&Aを通じて地産地消。何が起きてもグループ挙げて現地・現物・現人主義で乗り切る構えだ。年明け述べた日鉄のUSスチール買収が当面の焦点。米大統領選(11月5日)後に結論を持ち越したが、同社にとっても記録的な材料。どちらに転んでもプラスに跳ね返る見通し。米国に日鉄をしのぐ後ろ盾がいないためで、中長期米国利下げ・日本利上げに伴う資金の流れも国内有利。ゼロ金利10年で海外に出た1500兆円が戻ってくるという。同社は、20年に一度の式年遷宮(直近2013年)に屋根の飾金物を納めておりこれから追い風。1985年1万円札が福沢諭吉になって5年好景気が続いたように、2024年渋澤栄一に交代し25年から5年再び好景気説。今、来期の仕込みにかかっている。
 2025年2月期(連結)は、売上高1兆1500億円(3.4%増)、営業利益310億円(4.4%減)、経常利益340億円(5.2%減)、純利益225億円(4.9%減)と従来通り。慎重な見通しだ。期末配当67.50円(中間135円)の予定。24年9月1日を効力発生日に1対2の株式分割。反映しない場合、期末配当135円、年間270円。設備投資140億円(中間49億6400万円)の計画。賃貸用設備とシステム関連の増加が目立つ。算命学によると、24~25年中落ち運。何でも起きる。25年明るく元気に石橋を渡る。みんなから愛され世渡り上手と出ている。岡谷社長(49)は舵取り役で本領発揮。リーダーとして面舵いっぱい。周囲から信頼されるまとめ役という。いいこと尽くめだ。同社は常に公益を優先している。

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