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森羅万象

フィクション二枚舌 文化捻じ曲げ  (2024.07.17)

 Ubisoftのアサシンクリードshadowsというゲームが発売前のプロモーションで始まった炎上が燃料投下が連日のように続いて収まらない。日本向けと海外で史実性を使い分ける悪意や奴隷史を日本に擦り付けてDEIに強引な迎合する故意など日本人が想定していなかった衝撃が大きかったが故である。
過去作では創作された現地人が主人公に据え歴史考証に配慮したフィクションだったのに今作では実在した人物を史実とかけ離れた設定なのに史実と強調し、更には文化財保護対象の画像を無断で使用しコンセプトアートとして商用販売を始めていることで炎上している。

開発元は日本の専門家の意見を取り入れたと強調しているが春秋の風物が同時挿入された上にミャンマーの田植えといった雑多な季節感、村の門程度の鳥居に神社で香を焚いたり中国の石仏反転画像など宗教観、戦国時代までは胡坐なのに正座や左右反転で死人を意味することを知らない安直なコピー習俗、畳や障子の建築様式などなど多岐に渡りことごとく出鱈目で電柱やガードレールまでもが取り込まれての商品化は間違い探しレベル。歴史考証も文化交渉も杜撰過ぎて文化盗用。
歴史捏造、人種差別であると指摘されると差別主義者の攻撃を受けていると被害者コスプレで反発し擁護派は日本語で殺到する非難を白人が翻訳で日本人の振りするなと無視を決め込んだり黒人が主人公だから気に入らいないのかと的外れ周回遅れの論点ずらしに終始
しかし事が日本人団体が持ち込んだ山車灯篭の写真を添えて黒人英雄の弥助とブラジル駐日大使館が紹介し、東大寺の八角燈籠などが掘り起こされるに至っては第二の慰安婦問題の様相を示し始めた。弥助について数点数行しか確認されていない第一次資料よりも聖典化していたのはノンフィクションを謳った著作https://www.youtube.com/watch?v=7scQZ0K7g94で「弥助が侍で無かった記録が無いので”弥助は侍”」がロックリー理論
そして先日、この英人准教授がtottoritom(鳥取トム)の名で数年をかけ数次にわたり自著を参考文献として引用していたWikipediaの履歴が発見されたのを機にフェイスブックアカウントを被害者コスプレ閉鎖した
これについて国会では浜田参議院議員のみが調査に着手と反応し、メディアではテレビ朝日系ネットテレビAbemaPrimeのみが議題に採り上げたが前提知識を欠く凡庸な火消し誘導感。『ヤスケの歴史は、本や映画を売るため、そして偽の物語を押し付けるために改変されたものだ。ヤスケが2012年以降に急にオンラインで人気になったのは海外にまで標的にした心理作戦だったってことだ』とは言及されず仕舞いだった。
尚、資料の客観的な比較で厳密に考えると、結論は不明ではなく「武士ですらない」が正しい。中間(ちゅうげん)は武士に使える使用人たちの総称で単に信長に気に入られてただけの使用人で奴隷ではない。ただ、下克上という当時の戦国時代の状況をどうとらえるかで、階級問題をアバウトに見る人も大勢いる為に研究者間でも詰めた事が無かったようだ。そのニッチな曖昧さに自称歴史家のロマンを感じた大勢がいただけかと思われる。
数本のネット署名の中で8万5千に達するものもあり海外に迎合的な対応をしがちな外務省や文科省もアフリカン侍を英雄視する風潮の誤解をアシストした経緯がある以上は、作品中止のキャンセルカルチャーよりはSweetBabyInc(SBI)の押し付ける包括的多様性から鞍替えするように本来の日本が持つ文化多様性を発信の方向に交渉し監修サポートして再生の機会を与える未来を選択させてみたいところだ。