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企業レポート

次の足場固める 名古屋電機 7月17日 (2024.07.16)

数年後生まれ変わる 
3つのテーマを実現し業界初に
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 名古屋電機工業(6797)は計画線。次の足場を固める場面。数年後、生まれ変わる見通し。中期経営計画N-PLAN 2026 によるもので、情報板メーカーから道路交通安全を守る総合設備企業に脱皮。新たなモビリティ形態に対応するインフラ整備に取り組む旨明らかにした。研究開発投資25~30億円投入し営業キャッシュフロー50~60億円創出。これを設備投資やM&A等成長投資40~45億円、株式分割・自社株取得・配当(性向30%以上)など事業活性化に投入。前回述べたように、インフラ大規模改修の現場ニーズを取り込んだ「省力化・安全化ソリューション」。気候変動による自然災害に対しIoTセンサーを活用した情報システムの開発など「防災・減災ソリューション」。機器再利用や環境負荷を低減するなど持続可能なインフラ設備を推進する「DX ・GXソリューション」が本格化。これら3つのテーマを実現し、自動運転社会に対応した問題解決を図る上で他社と連携。オープンイノベーションに取り組む決意。現実に動き出した。名神(1962)・東名(1968)開業から還暦を迎え、道路建設一巡による需要後退が懸念される中、社会インフラの維持・保全、災害など道路交通安全を確保するシステム提案活発。受注獲得に乗り出した。新たなモビリティに対応するインフラ整備に「業界初」の挑戦。情報収集、分析、表示システムなど国内初の電光掲示板が名神から始まったのに呼応する。何でも業界初でないと収まらない。昨年7月閣議決定された第三次国土形成計画が新たな材料。自動車専用道の整備が見られ、従来地域高規格道路1万4000キロが拡張を含め2万キロに延びた。更新需要にとどまらずもうひと山ある。同社は、安心、安全、快適さに貢献するシステムの提供。開発、生産から問題解決まで一貫した支援。何年も長期間使用に耐えられる設計のもと品質管理を徹底するなど業界をリード。業界が維持更新にシフトする中で業容拡大に舵を切った。直近、走光型運転支援灯システムが順調な滑り出し。インドでJICAの支援事業を活用しITSのプロジェクトに参加。3月東京ビッグサイトのLPWAネットワーク技術によるデータ収集も注目された。何年も長期間使用に耐えられる設計で受けている。22年10月、検査装置をテクノホライゾンに譲渡し求心力が高まった。松本のインフォメックスと射水の日本セックも事業に乗り気だ。既存事業の生産管理で京大客員教授の存在が興味深い。
 2025年3月期(連結)は、売上高180億円(2.4%増)、営業利益24億円(同)、経常利益24億4000万円(3.8%増)、純利益17億円(1.2%増)と慎重。5円増配し期末配当75円の予定。これから3年、エンドユーザーの国土交通省、各高速道路会社、地方公共団体等道路管理者も踊り場を迎え一進一退。同社の提案が全国規模で「業界初」だけに、中期経営計画の成り行きが注目される。算命学で同社の運勢をみると、24~25年飛べない龍。地上に降りた天使。2年磨きをかけてひと回り大きな龍になれ。服部社長(48)も24~25年呼吸を整え出番に備える場面。ともに、数年後生まれ変わる旨変わりない。※7月31日発表された決算にご注目ください。

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