証券ビュー

アンコール伊勢町

23日から何か動き出す 弱み握られた本尊の操り人形 (2012.04.23)

高安まちまち。小動きにとどまった。小幅円安によるもので、10時過ぎ日経平均に先物売り。一段と見送られた。4月に入りお粗末。24、25日FOMC、27日の日銀政策決定会合待ち。日経平均は13日9690円を戻り高値に三角もち合い。27日を目安に放れるところ。26日から本格化する決算発表を手掛かりにうねりが出てくる。思わせぶりなスペイン入札が終わり、フランス国債格下げのうわさ。本尊傘下といわれるS&Pとムーディーズ、フィッチも懲りない面々。近頃CDSの値動きを参考に格付けを決めているという。本末転倒もいいところだ。東京金融取引所のJ‐CDSクリックすると主要企業の前日参考値、チャートなど保証料の推移がわかる。このため、彼らは市場から相手にされなくなってきた。日本の場合、02年にムーディーズが国債をA2に格下げ、アフリカのボツワナと同格になり問題になった。米国のサブプライムローンにトリプルAをつけたのも彼ら。さらに、昨年3月大震災と原発事故を受け■■■■(****)のCDS保証料が急伸。25日になって格付投資情報センター(R&I)が長期をAA+からAA-に2段階引き下げた。R&Iは日経の子会社で使い物にならないという。CDS保証料を見ると市場の評価を刻々反映している。米国のボラティリティー・インデックス(恐怖指数)みたいなもの。根強い日本破綻説もこれで説明できる。米ドル建て5年債のCDS保証料を見ると、スペインとイタリアが4%前後に対し日本1.2%そこそこ。日本の長期債務残高200%は、政府保有資産650兆円を除外したグロスのもの。130%のイタリアに比べるとネットで70%に過ぎない。20日述べたように、実際の破綻が敗戦国に偏っているのも気になる。現政権の税と社会保障の一体改革もくさい。保険金殺人事件に似ている。強行すれば98年当時に輪をかけた税収の落ち込みが予想され、国債借り換えが困難になるためだ。ヘッジファンドは2010年から大手メガバンクが売り越した国債を種玉として取得。同法案成立を見越して先物売り。レバレッジ30倍とすれば、1日10兆円としても1ヵ月分売り叩き、買い戻すことができる。追加緩和はじめデフレを解消すれば、国内に資金が回り財政再建できるのに、わざわざメディアを巻き込み、国民に増税を説くという面倒な手口。弱みを握られた本尊の操り人形といわれても仕方がない。

日経平均は27円安。9561円の引け。出来高15億2900万株、売買代金9600億円。24、25日と27日予想される追加緩和を織り込んだ。2月14日と同様にサプライズの有無が焦点。決算発表に掻き回される。個別に■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)が堅調。■■■■■(****)は25日の決算発表がポイント。ニュートラルに戻した。■■■(****)は14万4000円の引け。一服したが出番待ち。5月にかけて材料が出る見込みだ。拍子抜けの4月、初押しに違いないが、当初からボリュームに欠ける展開。円安株高に待ったがかかった。週末東京にTC(日米欧委員会)の大物が集まったといわれ、23日から局面が変わる見通し。本尊の意向が伝えられ何か動き出すはずだ。(了凡)