証券ビュー

アンコール伊勢町

同じ過ちを繰り返す 細大漏らさず追加緩和好感 (2012.04.20)

前日後場に先物で上げた反動。前場円安にかかわらず手返しの売り。薄商いだけに値動きが荒い。後場円高に振れ、スペイン債入札待ちという。しかし、3月の貿易収支が2ヵ月ぶり826億ドル赤字、同入札も織り込み済み。前日IMFに日本が4兆8000億円追加出資と伝えられたばかり。スペインの2014、22年債償還最大2700億円にびくびくするな。19日にNYで講演した日銀総裁が、インフレターゲット1%を目安に「強力な金融緩和の推進」を世界に表明。副総裁も「必要に応じて追加手段を講じる」という。このため、相場は27日の正式発表に向けて細大漏らさず好感するはず。4月の初押し買いと述べた通りだ。ところが、20年以上弱気相場が定着し、40年続いた円高が2月から円安になったといっても旧態依然。何かにつけてへっぴり腰、発表目前になると引いて結果を見極めるという。強気もそうだが、弱気相場しか知らない機関投資家も困ったものだ。おかげで、14万9100円をつけた■■■(****)が14万6400円の引け。しばしば持ち上げる■■■■■■■(****)と19日送り出した■■■(****)が高い程度。後場上海、香港まちまちとあって見送りに拍車。インフレに強い商社や不動産も一服している。よく聞くフレーズがThis time is different。今回は違うという意味だが、人間はケースバイケースで都合のいいように解釈。これまでそうでも今回違うと考え、同じ過ちを繰り返すという。一般的に専門家はプロになる過程で必ず川を遡り、海を渡るといわれる。歴史を徹底的に調べ、海外の事例も片っ端から検証するわけだ。為替の専門家によると、過去200年、ギリシャの破綻率50.6%。要するに、2年に1度破綻。スペイン、イタリアも程度の差。今回も同じだ。つまり、ユーロは混沌としたまま先行き不安が尾を引く。米国は決済通貨ドルを盾にしぶとい。来年大統領選の反動で落ち込むがユーロ危機をシャットアウト。ミニクライシスで収まるという。ちなみに、米国の債務上限引き上げ。今にも財政破綻しそうではらはらするが、昨年8月を含め過去70回以上行われ日常茶飯事。破綻は考えにくいという。
日経平均は78円安。12時32分三陸沖でM7.2の地震が発生し先物売りに押される展開。9588円で引けた。出来高16億円2900万株、売買代金1兆円。前日薄商いで202円飛ばした反作用。商社と不動産を引き合いにインフレを見越しているが、信用倍率で不動産が軒並み圧倒。■■■■(****)、■■■■■(****)クラスでも結構戦えそうだ。■■■■■■■(****)、■■■■■■■■(****)が上値を残しているし、19日162円で引けた三信建(1984)もGW明け高い。5月14日の決算発表にかけてひと相場ありそうだ。液状化に対応できる地盤改良業者がざらにいないし、今回大規模だけになおさらだ。過去200年、破綻ばかりしていたギリシャ。債務をデフォルトか先延ばしした件数世界ダントツ。日本は5.3%で40年に1回。2025年が気になるところ。米国、英国、フランスゼロ。イタリア3.4%、ドイツ13.4%という。戦勝国ゼロに対し敗戦国3。ちなみに、スペイン23.7%。1週間後見ものである。(了凡)