一進一退往来圏 名工建設 2月27日 (2024.02.26)
人材育成に焦点しぼる
JR東海と連動し最高益更新も
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名工建設(1869)は一進一退。2022年3月期を連結最高益に往来圏。もう一皮むける。JR東海(9022)の近未来を物語るもので、引き続き東海道新幹線を対象に脱線や逸脱防止など地震対策を推進。土木構造物の健全性維持・向上を図る上で大規模改修工事が続くためだ。JR東海によると、開業から半世紀以上経過し将来の経年劣化や大規模災害に抜本的な備えが必要で、リニア中央新幹線が大動脈輸送二重系化に伴う将来の生命線。現在、品川・名古屋間の工事を進め、開業後連続して名古屋・大阪間に着手し早期全線開業を目指している。これに伴い、東海道新幹線の脱線・逸脱防止に向けて脱線防止ガードの全線敷設、プラットホーム上家の耐震補強、駅吊り天井の脱落防止し、名古屋車両区検収庫の建替、在来線高架橋耐震化を図るほか、大規模改修工事に技術開発成果を導入。施工方法を改善するなどコストダウンを重ねながら着実に進める見通し。1982年の上場から42年を数え直近10年様変わり。2017年民営化30年を迎えたJR東海と連動するもので、事実上、土木・建築・軌道・不動産の4本柱。旧本社再開発の一環でJPタワー名古屋(地上40F )の不動産事業が伏線。2016年から毎期約10億円収益に貢献している。1月22日発表した固定資産の取得(愛知県春日井市高蔵寺25,663㎡)も新たな伏線。これまで培った安全・技術を将来にわたり高いレベルで提供するため。人材育成に焦点をしぼった。第18次経営計画(2021~23年度)によるもので、「3Cイノベーション」をスローガンに信頼(Confidence)、競争力(Competitiveness)、実行力(Capability)が経営目標。重大な労働災害・運転事故ゼロ、受注高800億円以上、売上高同、経常利益率4.0%など数値目標。人的資本に対する取り組みも目立ち、次世代リーダー育成と女性活躍推進に意欲。現実に動き出した。2000年に本社管理部門をJRセントラルタワーズ34階に移転し連結従業員1000人突破。以来一段とスケールアップ。むしろ、リニア開業が紆余曲折をたどり、回りまわって人材開発を促している。算命学によると、いつでもどこでも真っ直ぐな性格。24年好調でオーバーワークに注意。29~30年一事が万事最高という。松野社長(67)も知恵と知識で光を放ち健在。何をどうすればよいか一時で見抜き、最短距離でゴールを目指す人物。さらに、JR東海が興味深い。24年出番に備え呼吸を整える場面。不意の落ち込みに注意。27年最大のチャンス到来という。
2024年3月期(連結)は、売上高850億円(1.0%増)、営業利益45億円(28.9%減)、経常利益48億円(28.4%減)、純利益33億円(29.2%減)と従来通り。配当34円(期末17円)を据え置く予定。直近の指標によると、時価総額326億円。発行済株式数2706万株。配当予想利回り2.82%。PER9.22倍。PBR0.44倍。PBR1倍割れ「改善要請」の影響が気になるところだ。同社は、2000年3月15日オープンした名古屋のジェイアール東海高島屋と並び傑出した存在。高島屋がバレンタインチョコで日本一になったように、中長期最高益更新も考えられる。※5月9日発表予定された決算にご注目ください。