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邪悪だが「賢い」中国 建国100年に向け一方的な現状変更 (2023.09.07)

 8連騰。日経平均小陽線の引け。マドを空けた。5日米主要3指数下落を受けたもので、TOPIX2392(+14)がリード。インフレにはバリュー株が強いといわれ、大型バリューの元締め自ら戻り高値を更新。引け後、先物が小甘い。出遅れた外資と国内勢の配当取りが主因。世界で唯一緩和基調にあるほか、米国のソフトランディングと国内のデフレ脱却期待が背景。円安や原油高でコスト上昇に拘らず値上げが通る場面になった。米経済の変調や中国のバブル崩壊、処理水のこじれなど反動安も承知の上。3月以降仕込みが儘ならず、月末まで間があるわけだ。19~20日FOMC、21~22日の日銀政策決定会合が次の材料という。日本の処理水放出に中国の原子力潜水艦爆発事故(未確認)を伝えたニューズウィーク誌が続報。なぜ中国だけ怒り狂う。日本叩き真の狙いと思わせぶり。いわく、公然と事実を無視。原発問題を利用して日本を苦しめたい。台湾主権の立場や自由で開かれたインド太平洋、防衛予算大幅増額など腹の虫がおさまらない。反日感情をたきつけるため、中国のメディアから正しい情報を検閲する手段に出た。邪悪だが「賢い」という。一方、習近平氏の世界覇権宣言(2019年10月)によると、建国100年(2049年)まで力による一方的な現状変更を表明。アヘン戦争(1840年から2年)以来失った版図を取り戻すという。第2次大戦はおろか日清戦争(1894年から2年)以前まで対象。1997年香港返還を実現し、2020年に50年維持する約束の一国二制度を破棄。台湾の武力統一も辞さない構え。失われた周辺の領有権まで主張している。中華思想の復活を意味するもので、従来日本人を東の野蛮人という認識。2021年に「中国海警法」が成立し主権や管轄権を侵害する外国の組織、個人を威嚇。スケールアップした。マルクスの唯物論に心酔しているのも事実で、毛沢東を師と仰ぎ、市場経済と一線を画し「科学的社会主義」一点張り。何より個人崇拝を目玉にしている。西洋思想を排除し愛国教育を推進。文化大革命(1966~76)当時の毛沢東と瓜二つ。「共同富裕」もコピーに過ぎない。「大躍進政策」(1958~61)の失敗で大飢饉に見舞われた。今日、共産主義も体制の矛盾に包まれ青息吐息。資本主義の限界と見合っている。米経済や中国のバブル崩壊、処理水などウクライナ戦争と同様に長期化。資金が尽きると流れも一変する。このため、世界中の待機資金が日本に向かって流れ始めた。自由と民主主義、緩和継続によるものだ。
 日経平均先物によると、6日大証ミニ3万3200円(-0.01%)に対しラージ同、シカゴ同。現物より41円安い。ダウ先物3万4608ドル(-0.21%)。同34ドル安い。VIX恐怖指数14.29(+2.00%)、WTI原油先物86.52(-0.20%)。金先物1951(-0.05%)、ビットコイン円3,797,821(-0.28%)。
 6日の日経平均204円高。大引け3万3241円。プライムの出来高14億0400万株、売買代金3兆5400億円。値上がり965(値下がり790)。10年債0.650%(-0.005)。米10年債4.249%(-0.010)。上海総合3158(+0.12%)、香港ハンセン18,449(-0.04%)、インドNifty19,611(+0.18%)。ロシアRTS1043(-0.71%)。マザーズ766.95(-1.84%)。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)など。邪悪だが「賢い」中国が印象に残った。(了凡)