23~24年転機 CKD 9月6日 (2023.09.05)
自力で開く初代の星
若手に支えられ花を咲かせる
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CKD(6407)は一服。2期連続連結最高益を更新し踊り場。23~24年転機とみられる。コロナ後市場の変化に呼応するもので、米中対立、処理水、来年主要国の大統領選など視野。前回述べた第5次中期計画(4年)を見直した。新しい事業と市場に挑戦、グローバル化を加速し海外市場拡大、サスティナブル(持続可能)な経営基盤の確立が骨子。これに、人材重視の企業風土構築を加え4つ。自動機械と機器の開発・生産・販売・サービスを通じて社会の課題解決に貢献。16年に発表した長期経営ビジョンを2度改訂し取組を強化した。事実、23年4月創立80周年を迎えエキサイティングな4年。90、100周年を先取りするもので、前期自動機械で課題解決につながる製品を拡充。機器も自動・省人化ニーズ、半導体や電池など能力増強と生産性向上に傾注。さらに、電動事業ラインナップを拡充し、空気圧と電動のベストミックスを提案している。前期海外が34%(10年前23%)占め将来の布石。米国、欧州、アセアン強化が目立つ。米国新工場が22年10月稼働したほかイタリアの販売会社を子会社化。アセアンでタイ工場へ生産移管し機器の新拠点をマレーシアに設立。インド工場着工も伝えられた。一方、国内では24年春立ち上げ予定の北陸工場(石川県小松市)が東北工場に次ぐ半導体向け新拠点。約120億円投入し従業員300人規模。ともに、BCP対応で災害時補完できる。24年から10年がかり、国内で九州熊本と北海道千歳で南北シリコンバレー稼働が見込まれ、前者の経済波及効果6兆9000億円に上方修正した。後者5兆円でスタートといわれ、IBMが持ち掛けた案件で東大、東北大、理研も参加する国家プロジェクト。世界最小2ナノ(ナノは10億分の1)に挑戦する。10年足らずで結果が出るとみられ同社にとって追い風。生成AIで先行したエヌビディアの純益(5~7月期)が9.4倍になった。8月23日発表されたもので、データセンターのAIプロセッサー需要増が主因という。米国の市場を沸かせた。このため、1980年代世界のトップに立った日の丸半導体復活に火がついた。同社にとって半導体製造プロセス対応と需要増に伴う生産能力の増強急務。電池、電動事業、DXを活用したサービスなど新事業然り。海外市場も連動する。前回述べた連結売上高1800億円、営業利益250億円、ROE10~13%、配当性向40%が中期経営目標(2025年度)の目安になった。新年度、設備投資230億円(前期114億円)の計画。償却を大幅に上回るもので、内部留保を活用し成長投資、組織強化を明らかにした。
2024年3月期(連結)は、売上高1420億円(10.9%減)、営業利益145億円(31.5%減)、経常利益同(31.5%減)、純利益100億円(32.4%減)の見通し。配当60円(中間26円)の予定。製造業の自動・省人化や気候変動による自動車電動化が見込まれる一方、半導体の在庫調整長期化を加味したもので慎重。直近、トータルで推計8割の稼働率。踊り場に違いない。しかし、算命学によると長年の夢を叶える幸運期。前回、会長も同運で22、23年集中と述べた。これに対し、奥岡社長(56)が23年から長大運で尻上がり。東京エレク(8035)と同じだ。親に頼らず自力で開く初代の星。若手に支えられ花を咲かせるという。※5月10日発表予定の決算にご注目ください。