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企業レポート

次のステップ ヨシタケ   5月24日 (2011.05.24)

さらに2円復元25円配

やがてアジアに投資ブーム

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ヨシタケ(6488・JQ)は堅調。前期切り返し今期続伸の見込み。さらに2円復元し25円配当を表明した。設備投資が持ち直し、中国はじめアジア向け輸出が好調に推移。震災の影響は一部の部品調達先にとどまり、直後から製品供給に信頼が戻っているためだ。昨年7月28日、5月12日修正発表しているが、計画より5%前後増収を確保。一連の工程見直しやコスト削減など採算の改善も手がかり。19日に業績予想のほか2円増配を打ち出し、足もとも堅調なようだ。前期9億9500万円(40%増)になった海外売上高が目玉。今期も2ケタの伸びが見込まれ、全体の20%(前期16%)に迫る勢い。02年3月、2つのタイ子会社を一本化して10年。為替変動にもまれながら連携の軸足を固めた。気になる鋳鉄、青銅鋳物、ステンレスなど原材料高がロンドン、NYの国際商品市況反落を受けて調整場面。逆回転の修正に入っている。懸案材料は震災と原発事故に伴う国内の落ち込みだが、早ければ7~9月、遅くても来年復興需要が本格化するとみられ、今期締まると来期以降期待を持てる。社運を調べると、04年から14年(創業70年)にかけて次世代の仕込み。今年は油断禁物だが、来年後半上昇の走りが出るという。

11年3月期(連結)は、9%増収、53%営業増益、1%経常増益、3%減益。純益を除き計画を上回った。減損と資産除去債務計5000万円特損に計上したもので内容がある。持分法収益が落ち込んだのは、リーマンショック直後に受注した単価の安い製品を長期納入したのが主因。円高にも免疫力がついてきた。12年3月期(連結)は、売上高62億2000万円(4%増)、営業利益5億6000万円(18%増)、経常利益7億2000万円(24%増)、純益4億7000万円(46%増)の見通し。配当は期末25円の予定。1Q(昨年7月30日)、2Q発表(同10月29日)が楽しみだ。中国やアセアン10ヵ国にとつてもインフラ整備に欠かせない自動調整弁の専業メーカー。ベトナム新幹線着工となれば、アジアに設備投資ブーム。同社にも出番がやってくる。550円どころのもち合いだが、連結1株当たり純資産1218円で予想EPS71円。前期反転し次のステップに入った。

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