弾力性高まる 日東工業 7月19日 (2023.07.18)
来年5月生まれ変わる
次世代のスマート工場立ち上げ
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日東工業(6651)は様変わり。第2の創業カウントダウン。来年5月にも生まれ変わる見通し。瀬戸新工場稼働が見込まれ、コロナ禍一巡、経済正常化に伴う住宅着工、機械受注、設備投資など循環要因好転によるもの。原材料高騰や部品供給不足、価格改定等懸案解決に全力を挙げる。24年度から本格化する次期中期経営計画に備え足固め。攻めの経営も同時に掲げた。23年4月受注開始の使用済EVバッテリーと太陽光リユースパネルを組み合わせた「サファLink-ONE-」が一例。三社電機製作所と資本業務提携し環境配慮型の産業用太陽光自家消費蓄電池システムを開発した。若手中心に従来の常識を超えた新製品。リユース部材導入により好循環をもたらしている。財務・資本政策然り。中期計画3年の営業キャッシュフロー350億円。有利子負債と手元資金を加え680億円を原資に瀬戸新工場250億円、株主還元190億円。これにM&Aや通常の設備投資を織り込み概ね計画通り。前、今期配当性向100%を表明し個人株主が倍増した。さらに、24年度全従業員(前期末4261人)の10%を目指してDX人材を育成し企業価値拡大に取り組むという。直近3年、コロナ・ウクライナ戦争長期化に拘らず飛ばしており、来年新工場を立ち上げた矢先達成感とストレスが綱引きになりそうだ。2013年、サンテレホン、南海電設を子会社にメーカーがネットワークインフラとマーケティング機能で結ばれプラットホーム再構築。10年で見間違えるほど弾力性が高まった。来年5月第2幕。創業の地に敷地25万㎡(長久手7万4000㎡)の新工場がグリーンプロジェクト。本社機能は長久手に残しフル稼働を目指す。2023中期計画により、外部の変化に対応するため個別ブランド戦略、事業・技術領域拡大、グローバル化など次世代の焦点。二度生まれ変わるわけだ。前回述べたように、国内のほか海外もリアルタイム。顧客と生産設備がつながるスマート工場。DXによる独自の生産システム、特性品を標準仕様でさばくフレキシブルなシステム。1967年に東名高速道路開通(1968~69年)を見越して長久手に立ち上げた夢の公園工場から半世紀余り。1981年に上場し、トップをはじめ最高のメンバーが揃った。人口動態のボーナス期に相当し、2028年(設立80周年)から48年(同100年)にかけて相当なリターンが予想される。2004年中国ほかタイやシンガポールなどアジアに展開し、前期シンガポールの子会社ギャザーゲイツグループが黒字転換。これから10年楽しみだ。
2024年3月期(連結)は売上高1560億円(6.3%増)、営業利益101億円(23.6%増)、経常利益同(11.5%増)、純利益71億円(29.7%増)の見通し。配当188円(中間72円)の予定。設備投資121億0200万円(前期192億6000万円)、償却40億7800万円(同44億7000万円)の計画。次期から数年償却負担が重い。しかし、中長期最高益更新ほぼ確実。算命学によると、今年あるが儘受け入れ殻を破るのが課題。そもそも、後継者が発展運に恵まれる体質。黒野社長(64)も頑張るほど追い風が吹くという。※11月6日発表された決算にご注目ください。