今来期巻き返し 太陽化学 6月22日 (2023.06.21)
中長期海外に見どころ
IDT工場が成功すると様変わり
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太陽化学(2902)は反転。今来期巻き返し。中長期スケ-ル拡大が見込まれる。昨年7月稼働したミネラル・ビタミン製剤の新工場(約18億円)に続き、今年11月稼働予定の「IDT工場」(約21億円=Intelligent Design&Technology )が新たな材料。コロナ・ウクライナ危機に動じることなく安心・安全・安定を確保。国内外規制解除・休戦予想に伴い需要増が予想されるためだ。GW明けバフェット氏が日本株買い増しを表明したほか、19日G7サミット(広島)を境に和食・もてなしが海外で話題になりインバウンド急増。ネットで連日世界に報道され波及効果が大きい。日本が世界一の長寿国だけになおさらだ。取引先の明治HD(2269)、味の素(2802)、日清食(2897)。1952年国内初の食品用乳化剤、57年同安定剤の製造開始。86年名証に上場し場数を踏んだ。チョコやアイスクリ-ム、ゼリ-など水と油を均一に混ぜ合わせ絶妙な口溶け。界面制御技術によるもの。半世紀有余でAIやゲノム、DXなど次世代の切り替えが始まった。栄養を与えなくても21日暖めると生命になる鶏卵の解明がル-ツ。お茶を飲むと“ホッと”する「テアニン」とα波の関連もわかった。これら膨大な研究開発デ-タが次世代半導体登場に伴い衣替え。国内(前期連結82.12%)より海外で伸びる見通し。エビデンスによるもので、米国(1994年)、中国(2001年)、インド(2002年)に拠点を構え20年以上。中長期海外に見どころがある。日本の株高とインバウンドがきっかけになりそうだ。前期3、5月の修正発表によると、中国でコロナ対策の厳格な防疫措置と原材料・エネルギ-価格高騰。新工場稼働に伴う償却負担増が主因。今期改善しており、懸念材料を織り込んだだけに上振れの余地が大きい。食品、医薬品、化粧品など幅広い市場で天然由来の成分が決め手。11月にIDT工場立ち上げが成功すると来期以降様変わり。万一失敗しても成功なしに収まらない。事実、前期連結全部門黒字。「呼月」(料理飲食等)さえ大幅増益だ。前期末の時価総額350億円(連結純資産462億円)にとどまりPBR0.56倍。配当利回り3.69%も目をむく存在。今期が10年先を左右しそうだ。
2024年3月期(連結)は、売上高490億円(14.0%増)、営業利益45億円(12.4%増)、経常利益同(8.3%増)、純利益31億円(8.5%増)の見通し。配当55円(中間10円)の予定。設備投資30億円(前期26億2200万円)、償却20億円(同19億8400万円)、研究開発費15億円(同12億6600万円)の計画。これまでにないポジションにつけた。算命学によると、23年無我の境地に入りあるが儘受け入れると、難を越えるたびランクが上がり、さなぎから蝶に変身するという。山崎社長(68)も同運で拍車がかかりそうだ。10年先を左右するもので、顆粒化をはじめ最終製品までスマ-ト加工したIDT新工場が目玉。製造ラインに自動充填機を導入。袋・スティック充填に対応。最先端の自動包装ライン箱詰め。画像認識による検査、パレット積みつけ自動化。最小限の人員で高品質な製品を供給できるという。※5月7日発表予定の決算にご注目ください。