日米利害一致が大きい 19年ぶりカンヌ国際映画祭受賞も (2023.05.31)
高値整理。日経平均小陽線の引け。底堅い。国内弱気・海外強気の綱引きが続きG7を境に混然一体化。米中対立・ウクライナ情勢長期化を見越した推移だ。コロナ離れした緩和マネーが米銀破綻をきっかけに世界中彷徨し日本に「開国」を求めている。バフェット効果が拡散した。30年デフレから目を覚ました日本が見直され、外資みずから安心・安全・安定を打診。4月以降、日本株6兆円買い越しという。東証がPBR1倍割れ数百社に改善を促して自社株買いと増配をもたらし、日銀新総裁による金融正常化期待も事実。それ以上に米国が中国とよりを戻すのを諦め、日本を必要とするようになった。ブルームバーグによると、重要なのが法の支配。文化こそ異なるものの双方の利害ほぼ一致。米国が中国のデカップリング(切り離し)に際し、日本の半導体投資数十億ドル呼びかけに頷いた。G7と前後してインバウンドが2019年の70%まで回復。海外主要国が株安と景気落ち込みで中心部の活気を失う中、4年ぶり東京や京都など輝いて見えたといわれる。26日発表された2022年末の対外純資産418兆6285億円(前年比7204億円増)然り。5年連続増加し32年連続世界一だ。海外で稼ぎ国内に円を持ち込まないため円安になるという。直接投資54.6%、証券投資17.5%で健全と考えられる。エミン氏によると、ソフトパワーなしに経済の好転なし。日本時間28日、第76回カンヌ国際映画祭の受賞式で別所広司氏(67)が最優秀男優賞を受賞した。東京渋谷の公共トイレを舞台に清掃員の日々を描いた作品。ドイツの監督がメガホンをとり19年ぶり共感を誘った。中国が台頭する前中国映画が世界の関心を集めように、30年デフレで日本のコンテンツ、文化、生活 様式が共感を呼び復活の初動とみられる。米中対立やウクライナ情勢に拘らず、新冷戦の恩恵を最も受けるのが日本という。従来の所見に変わりない。30日入手した情報によると、グーグルのCEOがAI革命を人類初の火使用に例えている。デジタル燃料十分ならまだしも、生成AIにとって血液となる次世代半導体不足が泣きどころ。GPU(グラフィックス・チップ)の殆どエヌビディアが製造しており、一部小売業者で3万3000ドルと飛び上がるほど高い。チャットGPT以前のバージョン1万個といわれ、最新バージョンで3~5倍の量が必要。旺盛な需要を受けてエヌビディアの株価167%急騰という。昨年熊本で着工したTSMCもさることながら、千歳に国内8社が政府の後押しで立ち上げるラピダスの将来性こそ目玉。日本のIQ(知能指数)世界一といわれ、2位台湾、3位韓国という。
日経平均先物によると、30日大証ミニ3万1325円(-0.18%)に対しラージ1330円、シカゴ1340円。現物より12円高い。ダウ先物3万3128ドル(+0.01%)。同35ドル高い。VIX恐怖指数17.04(-5.07%)、WTI原油先物71.67(-1.38%)。金先物1978(+0.78%)、ビットコイン円3,910,000(+0.29%)。
30日の日経平均94円高。大引け3万1328円。TOPIX2159(-1)。プライムの出来高11億1500万株、売買代金3兆0100億円。値上がり574(値下がり1197)。10年債0.430%(-0.005)。米10年債3.708%(-0.096)。上海総合3224(+0.09%)、香港ハンセン18,595(+0.24%)、インドNifty18,633(+0.19%)、ロシアRTS1069(+0.49%)。マザーズ747.61(+1.93%)。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■(****)など。日米の利害一致が大きい。(了凡)