頑張るほど追い風 ダイセキ 5月17日 (2023.05.16)
製造業の国内回帰軸足
中長期最大のビジネスチャンス
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ダイセキ(9793)は連結小確り。前期下方修正をこなし収益好転。反転の足場を固めた。自動車が堅調なほか半導体も後半持ち直すとみられ関連産業に波及。中長期製造業の国内回帰、コロナ明け持ち直したインバウンドも明るい材料。むしろ、直前期ピークを更新し一息ついた。前期新体制に移行し、4月5日の決算発表で子会社環境ソリューション(1712)のスタンダード市場選択申請決定を受けあく抜け。改良・改善につながるもので、グループの「VISION 2030」実行段階。米銀破綻をきっかけに株安、信用不安が伝えられたものの、ピンチがチャンスとも考えられる。一例が2024年稼働予定のTSMC熊本工場。次世代半導体の主要拠点で九州事業所(2工場)の目玉になった。25年稼働を目指す北海道千歳の「ラピダス」も延べ5兆円のプロジェクト。政府が最先端日の丸半導体量産を後押し。トヨタ(7203)やソニーG(6758)など国内主要8社が出資し官民一丸だ。トップが東京エレク(8035)出身の東哲郎氏で屈指の人材。本格稼働となれば、「失われた30年」を取り戻す見通し。サムスンまで日本に半導体拠点を新設するのも道理。世界の信用不安を奇貨にマネーが日本に集まっている。グループでMCR(100%子会社)が鉛の精錬と使用済みバッテリーのリサイクルを手掛けており、非鉄を主力に貴金属回収に実績。ロシアのウクライナ侵攻から市場に流れ始めた「金本位制復帰」もポジティブな材料だ。グループにとって市場拡大。25.2%(23年2月末)といわれるシェアを30%に乗せる絶好のポジション。新体制に打ってつけだ。廃油や廃水など液状系処理中心にリサイクル率90%。再生重油に補助燃料、セメント原料、非鉄リサイクルにも取り組み、国内のみならずアジア№1を打ち出した。前回、過去10年で連結売上高55%増。営業利益2.26倍と述べている。リーマンショックやコロナ禍をあるがまま受け入れ改良・改善に打ち込んだ結果だ。この上、株安や信用不安、ウクライナ危機など吸収しもう一皮むける。製造業の国内回帰を軸足にインフレ修正も時間の問題。国益と重なるだけに人材と設備投資が鍵を握る。1995年の上場から28年。今後人口動態によるボーナス期が10年以上続き、設備投資も毎期50億円以上の見込みだ。環境関連100%で最大のビジネスチャンスが到来した。
2024年2月期(連結)は、売上高620億円(5.8%増)、営業利益131億円(3.0%増)、経常利益132億円(1.0%増)、純利益84億円(3.0%減)の見通し。配当60円(中間30円)を据え置く予定。設備投資56億7000万円(前期40億3800万円)の計画。業界全体も2013年の2兆円から3兆円市場に向けて動き出した。大手3社のデッドヒートが予想される。算命学によると、23年夢が現実になり27年最大のチャンス。頑張るほど追い風が吹く旨上々のメッセージ。山本社長(58)も23、24年「うだつを上げる」年でポジション上昇。ピンチがチャンスにつながる。市場拡大に伴ってデータ管理が進み生産性も上がり始めた。23、24年締まると25年以降スケールがものをいいそうだ。※1月4日発表予定の決算にご注目ください。