24年にかけて出番 カネ美食品 5月9日 (2023.05.08)
直近2期回復急ピッチ
総会後PPIHグループと協業に弾み
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カネ美食品(2669)は好調。直近2期、収益回復急ピッチ。さらに続伸の見通し。中食(惣菜)の市場拡大によるもので、内食や外食と垣根がなくなり高齢化や単身世帯増、女性の社会進出など構造要因と連動。コロナ前の水準に近づいている。3月31日、PPIH(パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス)と業務提携を締結。5月の株主総会後、寺山社長(48)はじめ新体制が発足し協業に弾みがつきそうだ。自他ともに世代交代を促し市場ニーズに呼応するもの。順調にいくと中長期もう一皮むける。前期のテナント事業2.0%増収、外販事業7.1%増収と全体で4.4%増収。前回述べたように、直前期テナント事業の機会・廃棄ロス抑制と外販事業の工場再編に伴う生産性向上が決め手。前期浸透し38.3%営業増益。全社横断的な仕入れ改革が経済合理性をもたらし新規取引先も広がった。今期、「一味同心」がスローガン。来期(第55期)の助走とみられ、PPIHと相乗効果が焦点。同社の保有する製造拠点・店舗運営機能・商品開発にPPIHグループの販売・マーケティング・食材調達などマッチングいかんだ。食を担う企業として徹底的な衛生管理、安全で安心できる商品づくり、気持ちよい接客など一部始終見直し。22年3月から組織を一部変更し、成長分野の洋風惣菜店舗「eashion」(イーション=前期末34)売り出し中。初の出店から20年、本社移転10年(23年9月)を数え今期出店4の計画。次世代をリードする鍵になりそうだ。2000年に上場し23年目。人口動態によるボーナス期がゆうに20年続く見込み。社長ほか40代の実力派が多数占めるだけに逆風よし。チルドや冷凍食品開発設備、セントラルキッチンなど内製化が進み質量アップ。これまでにないチャンス。ロボットやAI、IoT次第で収益構造が一変する公算もある。
2024年2月期(非連結)は、売上高846億円(4.3%増)、営業利益27億5,000万円(2.3%増)、経常利益28億円(2.0%増)、純利益18億円(4.6%増)の見通し。さらに2円増配し38円配当(中間19円)の予定。設備投資15億1,100万円(前期6億7,100万円)の計画。算命学によると、新社長の運勢パワフル。前進力がある。23年夢が現実になるという。PPIHやファミリーマートも同運でタイムリーだ。同社は、あるがまま受け入れ殻を破る年。乗り切ると数年後大きく発展する。算命学もAIといわれ莫迦にできない。事実上一丸となって中食の近未来に取り組み始めた。惣菜が外食と違って所得に関係なく伸びているだけに興味深い。現場レベルでおいしさや健康、メニュー増加ができてインバウンドにも馴染む。世界的な金利上昇で米銀破綻が伝えられる中、唯一緩和を宣言した日本の立場に似ている。24年にかけて情勢が一変するという。同社の出番と考えられる。※7月10日発表の決算にご注目ください。