次のステップ 岡谷鋼機 4月11日 (2023.04.10)
数年後最大のチャンス
日本のものつくり起死回生の運び
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岡谷鋼機(7485)はスケール拡大。前期連結最高益を更新し次のステップ。業容が一変しそうだ。巷間伝えられる製造業復活、インバウンド再燃、緩和マネー還流など日本にとってビジネスチャンス。コロナに続きウクライナ戦争、米銀破綻など事態長期化を受けたもの。1月を境に流れが変わった。トヨタ(7203)が4月1日付でトップ交代を発表。半導体不足が解消に向かい生産正常化とサプライチェーン収束の兆し。おのずと主力の鉄鋼(前期連結構成比42.5%)を刺激し、情報・電機(同23.2%)、産業資材(同28.7%)、生活産業(同5.6%)も活気を取り戻す見通し。4月以降日銀の新体制によりデフレからインフレに転換。金利が復活すると宝の山だ。ダイナミズムが生まれ顧客も動き出す。事実、日本企業の海外生産が縮小し国内の設備投資活発。最たるものが熊本のTSMCと北海道のラピダス。後者は「2ナノ」量産を符丁に日の丸半導体復活に延べ5兆円投入。2027年稼働を目指し製造業が起死回生の運び。米国のハイテク企業が雇用調整に踏み切る一方、ソフトとハードのすり合わせが必要なフェーズに入った。集団でものつくりを得意とする日本の番。2023~25年、日本経済が短・中・長・超長期ゴールデンクロスといわれ目を離せない。同社の場合、「GIC 2025」(新中期経営計画)が8月に折り返しを迎えタイムリー。年初来、CN(カーボンニュートラル)、DX(デジタルトランスフォーメーション)、EV(電動化)の取り組み本格化。営業部門が現地・現物・現人の三現主義で先頭に立った。5~10年先の新規ビジネス、海外現地化の推進につながる。緒についた模様だ。昨年10月、システム構築とソフト開発国内大手のオフィスエフエイ・コム譲受を発表。譲受した事業を行う100%子会社である新エフエイコムを設立し12月に営業を開始した。グループのハードと新会社のソフトを融合し物流を含めた工場自動化に道筋。自前主義の限界がプラスに跳ね返った。さらに、管理部門の見える化・簡素化により正確とスピード・情報活用を促すなどアップデート。1月から流れが変わり三現主義に弾みがつきそうだ。
2024年2月期(連結)は、売上高1兆円(3.9%増)、営業利益280億円(4.9%減)、経常利益310億円(4.8%減)、純利益200億円(15.0%減)の見通し。新収益認識基準によるもので、さらに5円増配し250円配当(中間125円)の予定。設備投資88憶5000万円(前期82億1800万円)の計画。1月に光洋マテリカの株式を追加取得し子会社化。成長が期待される非鉄金属市場で国内外連携。案件拡大が見込まれる。懸案の賃上げも期待をもてる雲行きだ。算命学によると、夢が現実になる好機。危機や停滞、閉塞感を打ち破り、具体的な行動力に恵まれる年。来年前半まで続くという。岡谷社長(49)は登達運。なだらかな幸運の山をゆっくり登り、頂点を越えたらまたゆっくり下山。存在が多くの人に夢と希望を与える。「GIC 2025」でグローバル、イノベーション、チャレンジを唱え、連結売上高1兆円以上、純利益200億円以上(旧基準)が目前に迫った。数年後、最大のチャンス到来。中長期道しるべと考えられる。※6月29日発表された決算にご注目ください。