証券ビュー

アンコール伊勢町

米国のエコー・バブル 日本の資産が動き出す手前にきた (2023.03.01)

 小反発。日経平均小陰線の引け。手返しだ。27日米10年債上昇一服を受けダウ72ドル高(一時373ドル高)の写真相場。バリュー売りをハイテク買いで吸収した。10日線2万7474円と25日線同がデッドクロス。指数運用の限界といわれる。2月に発表された米経済指標が次々好転し利上げ長期化懸念によるもの。当初1週間といわれたロシアのウクライナ侵攻が1年たっても埒が明かないのに似ている。世界中で経済運営が行き詰まり内憂外患。ダウが1990年代日銀のバブル退治で崩壊した日経平均と瓜二つだ。2月末入手した情報によると、今回コロナ・ウクライナ絡みのNY市場に「エコー・バブル」の名がついた。過去100年、主要バブルの崩壊過程にみられる一時的な反発で特徴がすべてそろっているという。直近10年、世界的な金融緩和を背景に株、債券、不動産など資産価格が記録的に上昇しエブリシング・バブル。昨年秋久々にインフレとなり金利上昇と相俟ってバブルが弾けた。しかし、利上げが峠を越す観測が広がると米ハイテク株中心に急反発。ビットコインを含む仮想通貨60%、中国のハイテク50%、テスラを含むグリーン関連20%。GAFAMも30%余り戻した。1929年代米国株の投機熱に匹敵するもので、1980年代の日本株や1990年代米国のハイテクを含む歴史的な10大バブルで見られた古典的なエコー・バブルと同様。金融引き締めが株価下落の引き金になった。35%落ち込むと後戻りできない。10大バブルの崩壊過程で20%反発したエコー・バブル4回。最大のもので30%反発し、その後3ヵ月ですべて上昇分を吐き出したという。エコー・バブルは、偽りの期待を繰り返し抱かせる。歴史は過去10年バブルに巻き込まれていないセクターや株に利益が出る可能性を示唆している。さらに、米国株が自社株買いで支えられている旨に言及。S&P500種に限り今年1兆ドルを超える見通し。合点したのが、過去10年バブルに巻き込まれていないセクターや株の件り。その実、日本株が該当する。4月に米大統領と対立する共和党の下院議長が台湾訪問の予定で一悶着あるが、昨年夏トヨタ(7203)をはじめ国内8社の立ち上げたラピダスが次世代半導体の国産化を目指し北海道千歳市に新工場着工。政府承認を踏まえ2027年稼働を目指すという。ゆうに5兆円超の規模で世界初2ナノメートル(ナノ10億分の1) 国産化に取り組む。台湾の半導体大手TSMCが23年9月熊本で新工場稼働を見込んでいるのも事実。日本が米国と一線を画しバブルに巻き込まれていないのが光明をもたらす。製造業の国内回帰を促すもので「日本の資産が動き出す手前にきている」(エミン氏)わけだ。
 日経平均先物によると、2月末大証ミニ2万7525円(+0.20%)に対しラージ7520円、シカゴ7530円。現物より84円高い。ダウ先物3万2953ドル(+0.13%)。同64ドル高い。VIX恐怖指数20.93(-3.41%)、WTI原油先物76.91(+1.63%)。金先物1817(-0.40%)、ビットコイン円3,194,437(-0.20%)。
 2月末の日経平均21円高。大引け2万7445円。TOPIX1993(+1)。プライムの出来高13億8800万株、売買代金3兆3800億円。値上がり806(値下がり973)。10年債0.500%変わらず。米10年債3.937%(+0.012)。上海総合3279(+0.66%)、香港ハンセン19,785(-0.79%)、インドNifty17,303(-0.51%)、ロシアRTS941(-0.36%)。マザーズ748.68(+1.69%)。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■■■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)など。日本の資産が動き出す手前にきた。(了凡)