構造変化に呼応 アスカ 1月24日 (2023.01.23)
今期の仕込みにかかる
インドネシアがビジネスチャンス
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アスカ(7227)は巻き返し。1月12日新体制を発表し「プライスアップ」。数年後、連結ピーク更新が見込まれる。直近3期コロナ禍・ウクライナ危機を吸収。世界的な半導体不足や中国のロックダウンなど構造変化に呼応するもので、50代に若返った役員人事が新たな材料。昨年7月10周年を数えたAAI(インドネシアのグループ会社)の成長も次のステップ。懸案のジャカルタからヌサンタラ首都移転に15~20年かかるといわれ、連結売上高500~1000億円さえ考えられる。渋滞や大気汚染、格差解消など目指すもので総工費約3兆7000億円。移転後もジャカルタが経済の中心とみられビジネスチャンス。インドネシアは鉱山やエネルギー、植物資源も豊富で25年にかけて人口動態のボーナス期がピークといわれ呑気に構えていられない。人口2億7000万人の親日国家。東南アジア主要6ヵ国(タイ・インドネシア・マレーシア・フィリピン・ベトナム・シンガポール)で最も有望といわれ、トヨタ(7203)や三菱自(7211)も知り尽くしている。同社の場合、「失われた30年」のうち直近10年ゼロ・マイナス金利のさなか約140億円資金調達。インドネシア30億円、国内再構築に60億円投入し次世代インフラを立ち上げ18~19年連結最高益を計上した。18年本社工場に導入したウルトラハイテン材を加工できる3500tTRFが21年幸田工場でも稼働。大幅な受注増に貢献している。海外がインフレ利上げなら、国内もデフレ脱却の踊り場で円安をかぶり内憂外患。それでも設備投資が先行し打つべき手を打った。毎期20億円償却をこなし利益も出ている。この上、「プライスアップ」(価値を上げる仕事で所得倍増)に取り組み、デジタル化によるヒト・モノ・カネの生産性が上がると、目標の連結営業利益率5%以上も視野に入る。原価のほか販管費の改善も急務という。今年12月25日、設立70周年。算命学によると殻を破る年。あるが儘受け入れ中庸を保ち乗り切ること。さなぎから蝶に変身するという。
2023年11月期(連結)は、売上高420億円(25.5%増)、営業利益13億円(47.5%増)、経常利益同(0.2%増)、純利益8億円(25.1%減)の見通し。配当28円(中間10円)の予定。設備投資20億円(償却同)の計画。材料費のほか電力や運賃など上昇し厳しいという。売上高構成を見ると、自動車部品338億円(31.4%増)、制御システム32億円(5.0%増)、ロボットシステム40億円(4.5%増)、賃貸及び太陽光5億円。正念場とみられる。2月22日付で代表取締役会長の片山敬勝氏が非常勤取締役。新任取締役2名が今回の目玉。18年に新体制を発表し、トップが20年若返った当時から地についた印象。社長が会社と同運で数年後期待をもてる。1997年の上場から25年。次世代のメンバーが揃いアップデート。AAIが20周年を迎える頃本格化。さなぎが蝶になる見通しだ。10年前、同社の連結売上高196億円、営業利益4億6200万円。コロナ前、設備投資に活路を見出し最高益を更新した。コロナ、ウクライナ後償却負担が減り予想以上に利益が出る見込みだ。今期の仕込みにかかっている。※6月23日発表された決算にご注目ください。