3月9日まで攻防続く 23年から日本に資産インフレの風 (2023.01.20)
3日ぶり反落。日経平均小陰線の引け。後場一段安だ。18日米主要3指数急落を受けたもので、FRBの発表した地区連銀経済報告で昨年11月以降「米経済成長横ばい」が泣きどころ。数ヵ月回復見込み薄といわれ、前日好感した日銀の緩和継続に対し反動もある。再び25日線2万6554円を下回り18日から流れが変わった。米国にも「平成の鬼平」が現れ、日本にとって幸運とみられる。バブル崩壊に拘らずFRBが利上げにこだわっているためで、外資の中に日銀の全面降伏を見越し日本国債をショート(売りポジション)に構える動きも珍しくない。緩和継続を表明しても最終的にYCC(長期金利操作)を放棄。世界の中銀が正常化に向かう中で日銀だけ例外になり得ない。YCC解除に追い込まれるとの読みだ。結論からいうと、次回3月9日の日銀政策決定会合まで攻防が続く。この間、どちらが正しいかふるいにかかる。1990年代バブル崩壊を経験した日本に対し、これまで「負け知らず」の米国が円安を容認し、新たな冷戦に備える場面。日本が中国やロシア、北朝鮮など仮想敵国の最前線に相当し画期的なポジション。朝鮮戦争(1950~53)、ベトナム戦争(1965~73)で「漁夫の利」を経験し3度目のチャンス。ピンチでもある。米国のバブル崩壊と重なるもので、90年代米国の吸い上げたバブルが再び日本に戻り始めた。過去40年上昇した米国株が2021年11月ナスダック天井を境に暴落。正念場を迎えた。日本は今後デジタル革命を通じて製造業復活。コロナ・ウクライナ明けからインバウンド本格化。昨年動き出した設備投資をきっかけに23~25年ゴールデンサイクル。短・中・長・超長期集中して上振れ。過去5回2年続いたものが6回目3年。嶋中氏の景気循環論に結びついた。23年から日本に資産インフレの風が吹き始め24~25年日経平均ピーク更新。4万円大台乗せから個人の現預金約1000兆円が動き出すといわれる。よく出来た仮説で23年から3年検証すると納得する。米国のほか欧州や中国、ロシアからも日本に資金が集まり、さらにふやそうとしているわけだ。デフレ脱却に成功すると信用回復。リーマンショック(2008)後デフォルト騒ぎのギリシャが50年国債を出すと買い物殺到。起死回生になった。比較にならないが、日本も昨年12月20日10年債を0.25%から0.5%程度に拡大し、1月18日現状を追認した上で再修正を見送った。3月9日まで乱高下が予想され、年度末に場味も変わると考えられる。
日経平均先物によると、19日大証ミニ2万6270円(-0.27%)に対しラージ同、シカゴ同。現物より35円安い。ダウ先物3万3142ドル(-0.73%)。同153ドル安い。VIX恐怖指数21.45(+10.80%)、WTI原油先物79.30(-0.163%)。金先物1912(+0.30%)、ビットコイン円2,667,977(+0.33%)。
19日の日経平均385円安。大引け2万6405円。TOPIX1915(-19)。プライムの出来高10億5400万株、売買代金2兆5100億円。値上がり505(値下がり1247)。10年債0.405%(-0.010)。米10年債3.364%(-0.014)。上海総合3240(+0.49%)、香港ハンセン21,650(-0.12%)、インドNifty18,107(-0.32%)、ロシアRTS991(-1.45%)。マザーズ744.65(+0.68%)。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)など。3月9日まで攻防が続く。(了凡)