配置もハイブリッド 中京医薬品 12月28日 (2022.12.27)
事業再編引く手あまた
天下の潮目でビジネスチャンス
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中京医薬品(4558)は計画線。後半需要期を迎え確り。ステップアップが見込まれる。新中期計画(2022年4月~25年3月)によるもので、前中期計画(19年4月~22年3月)半ばで営業・経常利益が目標を上回った反動。踊り場に置かれ正念場を迎えた。世界的な金利上昇に株・債券安など緩和縮小が背景。コロナ禍、ウクライナ危機長期化も行く手を阻んでおり、新たな仕込みに余念がない。主力のヘルス・ケア、ライフ・ケア、売水事業挙げて営業黒字化の折り返し。健闘している。併行してITシステム投資、資本政策、ESG・SDGs。さらに、新市場区分「スタンダード市場」に伴うガバナンス強化にも取り組みコーポレート活動様変わり。創業70周年(2019年5月)を口火に山田会長(77)と米津社長(58)中心の新体制が佳境を迎える。1997年の上場から25年。オーナーが健在で次世代の人物を輩出し、これから10年人口動態によるボーナス期。稼ぐ力が極大になる。伊勢の遷宮が金座(かねのくら)に相当し33年まで「経済拡大」が続くだけに追い風だ。300年以上歴史のある配置業界で唯一上場企業。業界規模約1100億円、ドラッグの80分の1といわれながら事業再編引く手あまた。残存者利益を加味すると業界再編につながる公算が大きい。同社の場合、1978年5月に設立以来医薬品100%自社ブランド化7ヵ年計画を開始。以来、企画、開発、営業、納品まで自前主義。薬屋さんが考えた健康補助食品に定評がある。最近紹介したフレイル(加齢に伴う認知・身体機能低下)にマッチした「加圧玄米」。琵琶湖のほとりで32種有機国産野菜と同果実を2年以上発酵し熟成したオーガニック有機野菜酵素がヒット。直近、3種の乳酸菌2500億個。乳酸菌クイックシールドゼリー+ビフィズス菌&酪酸菌も受けている。自社で手掛けラボを通じて商品化できるのが魅力。今年5月発表した新中期計画(売上高60億円、営業利益1億8000万円、経常利益2億円、営業利益率3.0%、ROE2.5%=25年3月期)が視野に入った。これまでお伝えした高知県のメデイカル調剤や茨木県つくば営業所、佐賀県初の営業所ほか懸案多数。22年6月営業を譲り受けた静岡県の約2万件など新規顧客拡大。ダイナミックな雌伏期をモノにしている。
2023年3月期(非連結)は、売上高55億5300万円(3.6%増)、営業利益1億円(56.2%増)、経常利益1億1700万円(39.2%増)、純利益4300万円と従来通り。配当5円(期末2.5円)を据え置く予定。アベノミクス巻き戻しを前に重心が下がった。平常時と同水準の稼働率を目指している。23年を無事乗り切ると強い。24~25年上振れも考えられる。社運によると、前向きなパワーが自然に湧いてくる。好き嫌いを超えみんなに光を注ぐという。会長と社長が同運でひとつの時代が終わり新しい世界を生み出す存在。実現すれば願ったり叶ったり。隗より始めよというわけだ。健康経営優良法人2022(大規模法人部門)のほか、スポーツエールカンパニーにも認定され後顧の憂いなし。天下の潮目でビジネスチャンスがやってくる。300年以上続く配置がコロナ禍やウクライナ危機でなくなるはずがない。アナログとデジタルでハイブリッドになる。※5月15日発表予定の決算にご注目ください。