シートベルトが必要だ 何かにつけて番狂わせがつきもの (2022.12.05)
前週末反落。日経平均中陰線の引け。25日線2万7844円を下回った。2日、米雇用統計を受けダウ34ドル高(一時356ドル安)が一部始終。米賃金インフレによる物価上昇懸念が尾を引き、金利高止まりリスクを持て余している。13日米CPI、14日FOMCも金融ストレステスト。シートベルトが必要だ。ネットの字幕にロシアのウクライナ攻勢1週間なし。EUがロシア産原油上限60ドルで合意。ロシア軍ザポリージャ州一部撤退。さらに、米大統領が現状でロシアとの対話困難と思わせぶり。局面が変わり始めた。米利上げの有無や幅の攻防が間延びする間に米製造業2年半ぶり「不況」という。
2日伝えられた11月の米製造業景況感指数が49.0(10月50.2)と下振れ。受注低迷が目立つ。中国も抗議活動を受けて副首相がゼロコロナ緩和を表明。混乱を避ける上で値幅より日柄整理濃厚だ。過去20年、世界を闊歩してきた米ハイテク企業の人員削減が主因。今月11月までレイオフ8万人といわれ最多。巣ごもり需要の反動に利上げをかぶり収益と規模を同時に拡大する循環にブレーキがかかったという。GAFAMのうちアップルが中国依存度を36%(21年)まで下げ、インドやベトナム、台湾、米国にも調達拡大。中国も足腰が弱っている。不動産バブル崩壊でなおさらだ。フィナンシャルタイムズによると、FRBが利上げを開始した4月から米国経済縮小。歴史上最も長時間待たされたリセッション。まだ発生していない。コロナ禍で消費者と企業の溜め込んだ現金がクッションになっているためだ。20、21年政府のヘリコプターマネー一時2.3兆ドル。経済再開で需要を押し上げた。10月の小売りが過去8ヶ月最大の伸びという。平均賃金が6%上昇する一方、10月のCPI 7.7%となり米国民の生活水準低下。過剰貯蓄が来年前半解消する見通し。19年末8.3%の貯蓄率がコロナピークの21年3月26.3%まで上昇し9月3.1%に急落。依然、消費者信頼感指数の下落が続いている。米企業は大小問わず今後数ヶ月設備投資を縮小する見込みだ。今回、ホワイトカラーがレイオフ最大の対象。アマゾンの場合、全従業員の3%(1万人)解雇に着手したが、数10万人の倉庫作業員手つかず。メタやフォード、ウォルマートなどホワイトカラー先行。日本でもソフトバンクや光通信、ホリエモンに楽天などIT 革命の成り上がりに影響を与える。これから半年、アベノミクスの巻き戻しが次のステップ。黄金分割によるもので1ドル151円を境に大幅な円高になる見通しだ。
日経平均先物によると、直近大証ミニ2万7705円(-0.20%)に対しラージ7700円、シカゴ7650円。現物より128円安い。ダウ先物3万4389ドル(-0.12%)。同41ドル安い。VIX恐怖指数19.06(-3.93%)、WTI原油先物80.34(-1.08%)。金先物1811(-0.21%)。ビットコイン円2,288,940(-0.73%)。
2日の日経平均448円安。大引け2万7777円。TOPIX1953(-32)。プライムの出来高13億3300万株、売買代金3兆1700億円。値上がり167(値下がり1637)。10年債0.250%変わらず。米10年債3.496%(-0.022)。上海総合3,156(-0.22%)香港ハンセン18,675(-0.33%)、インドNifty18,696(-0.62%)、ロシアRTS1107(-1.43%)。マザーズ798.98(-0.93%)。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)など。何かにつけて番狂わせがつきものだ。 (了凡)。