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企業レポート

新体制が突破口 シンポ 9月1日 (2022.08.31)

一段と締まり連結続伸
5つの事業が本格化スケール拡大
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 シンポ(5903)は連結続伸。3期ぶりピークを更新し堅調。一段と締まってきた。昨年9月、トップをはじめ生え抜きで固めた新体制が突破口。GW前、10億円投入した新名古屋工場稼働によるもので、中長期連結売上高5割増を視野。コロナ第7波、ロシア侵攻に拘らず先手を打っている。いち早く世代交代を決め、原材料や物流費高騰を受けて昨年10月から3~8%価格改定。新工場も計画線で上々のスタート。まる1年、様変わりだ。無煙ロースター開発をベースに同調理器、省エネ空調システム、脱煙・脱臭システム、アミ洗浄5事業に全社一丸。創業者が業界、前社長は自主路線で半世紀打ち込み、事業100年の後半に入った。国内延べ2万2000軒、市場規模1兆2000億円といわれる外食産業のダークホース。全国焼肉協会(1998年農水大臣認可事業協同組合)の有力メンバー。製品、部材品、据付工事、その他内装工事、商品にも通じ二人三脚で繁盛店をつくり上げるのが見どころだ。営業に長けており製品比率が3分の1だけに開発力次第で化ける。営業利益率15%(前期連結14.2%)が喫緊の課題という。客単価5000円といわれた業界が01年BSE(牛海綿状脳症)発生から調整入り。13年米国産牛肉輸入が月齢20カ月から30カ月の牛に拡大し追い風。2000円前後に下がった。オーダーバイキング(食べ放題)が主流となりてんてこまい。国内のほか中国、タイ、ベトナムなど引き合い活発。コロナ禍、赤字続きの米国子会社を3月引き払い4500万円特損を計上。すっきりした。日本フードサービス協会によると、外食産業市場動向調査(7月)で焼肉の売上高コロナ前19年の105.6%。ファミレス同89.0%、パブ・居酒屋・同53.3%、ディナーレストラン同80.6%など比較にならない。全体がコロナ第7波で後半失速状態になった。今後肥料や牛肉の値上がりも予想され正念場。しかし、「1人焼肉」やタッチパネル、品揃えなど話題に事欠かない。物語コーポレーション(3097)の「焼肉きんぐ」が10年で売上高10倍に大化けした。業界大手の食道園(設立1952年)や叙々苑(同1984年)、なべしまHD(同1983年)も苦境から活路を見出した。すべて客に学んだといわれ、成功体験が失敗の原因という。
 2023年6月期(連結)は、売上高62億5000万円(0.7%増)、営業利益9億3000万円(4.9%増)、経常利益9億4000万円(3.8%増)、純利益6億3600万円(19.5%増)の見通し。新工場記念5円を落とし期末配当20円の予定。設備投資2億円(前期11億円)の計画。国内で異業種の業者に業態変更を促す一方、中国はじめアジア圏中心に海外マーケット拡大がテーマ。新工場のほか旧名古屋工場も出番待ち。この上、5つの事業が本格化するとスケール拡大。リンナイ(5947)やホシザキ(6465)のように海外でも重宝される。新工場の運勢を見ると、22、23年の仕込み次第。天の与えた2年を有意義に過ごせという。会社が来年から上昇運。社長は長年の夢を叶える幸運期。新工場が同工場長と同運でこれから2年待ったなしだ。※2月3日発表予定の決算にご注目ください。

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