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企業レポート

中長期巻き返し 中京医薬品 7月26日 (2022.07.25)

22~23年目を離せない 
配置薬の業界再編待ったなし
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 中京医薬品(4558)は回復。中長期巻き返し。持ち直す公算が大きい。5月13日発表した新中期計画によるもので、売上高60億円、営業利益1億8000万円、経常利益2億円、営業利益率3.0%、ROE2.5%(2025年3月期)が当面の目安。20年10月、高知県のメディカル調剤とフランチャイズ契約。21年5月、茨木県つくば営業所。同10月、佐賀県初の営業所(九州14ヵ所目)に続き、22年6月静岡県(藤枝市)の営業権を譲り受けるなど新規顧客拡大。全国のコロナ感染者数が7月ピークを更新し業界再編に拍車がかかるとみられる。同22日、文科省が25年以降薬剤師過剰との見通しから薬学部の新設を認めない旨を表明。回りまわって追い風と考えられる。配置大手唯一の上場企業として事業100年(創業1949年)に不可欠なステップ。かれこれ25年数え、若手の成長が原動力。人口動態によるボーナス期に差し掛かるためだ。中長期人口減・少子高齢化を先取りする上でビジネスチャンス。前期第2回新株予約権1億4800万円(直前期同約5億円)を発表し一連のインフラ整備に充当する。業界の新たな動きとして海外展開、IT化、自社製品の充実が伝えられる。海外でモンゴルの成功に江戸時代の日本と共通項があるとこと。幾つかの企業で配置薬情報管理システムが開発され実用化。さらに、自ら日用品も作り配置薬と一緒に販売している。アップデートにつながるもので脱皮頻り。3年後、生まれ変わるところにきた。米中バブル崩壊や円安、安倍元首相銃撃に伴う参院選与党圧勝の反動も考えられアナログ復活。これまで紆余曲折の末息を吹き返すわけだ。軽い病気なら自分で治すというセルフメディケーション(自己治療)の典型。年金と並び医療が財政赤字の主因。時代の踊り場で真価発揮が見込まれる。一事が万事、先用後利(せんようこうり=用を先に利を後に)から始まる。同社の場合、フレイル(加齢に伴う認知・身体機能低下)にマッチした「加圧玄米」。琵琶湖のほとりで32種国産野菜と同果実を2年以上発酵し熟成したオーガニック野菜酵素が順調な売れ行きだ。
 2023年3月期(非連結)は、売上高55億5300万円(3.6%増)、営業利益1億円(56.2%増)、経常利益1億1700万円(39.2%増)、純利益4300万円(30.3%増)の見通し。配当5円(中間2.5円)を据え置く予定。設備投資前期並み(6300万円)の計画。重要施策で次の成長に向けた投資やESGを意識したSDGsの取り組みを明らかにした。医薬品生産の7割が医療用医薬品、一般用2割、配置1割という。配置は昔から家族経営が多く、高齢化、後継者難、ドラッグ増などから業界再編待ったなし。中長期いいポジションにつけた。社運によると、簡単に自分を譲らない頑固な性格。芯の強さがあり独立独歩の生き方を大切にしている。会長(77)と社長(58)が同運で数年後絶好調。家系からはみ出し天空を飛ぶという。22~23年目を離せない。

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