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企業レポート

7~9月期慎重 CKD 7月5日 (2022.07.04)

最高益を更新し正念場 
これから4年エキサイティング
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 CKD(6407)は上振れ。前期連結最高益を更新し正念場。4~6月期一進一退とみられる。中国ゼロコロナ対策やウクライナ情勢長期化によるもので、部材供給不足や地政学リスク、米利上げ・株安、円安など懸案材料。直近フィラデルフィア半導体市況が落ち込み、供給不足解消も伝えられるだけに控え目。7~9月期慎重な構えだ。しかし、昨年立ち上げた新体制が2016年の長期経営ビジョン(10年)を見直し連結ピーク更新。第5次中期計画(4年)のスタートを切った。市場が認めたもので、関連するソニーG(6758)やトヨタ(7203)、東エレク(8035)など健闘し似た経緯にある。この上、新しい事業と市場に挑戦。グローバル化を加速し海外市場を拡大。サスティナブル(持続可能)な経営基盤の確立。人財重視の企業風土構築を表明。連結売上高1800億円、営業利益250億円、ROE10~13%、配当性向40%が中期経営目標(2025年度)の目安になった。半導体製造プロセスと市場多極化に対応するもので、パソコンを口火にモバイル、ビッグデータ。さらに、IoT・AI・5Gを視野に積層・微細化に取り組みシェア拡大が見込まれる。量子コンピュータを加味するとスーパーサイクル。第4次産業革命といわれる。前回述べたように、ルーツの自動機械が人の代わりにものづくり、機器が手足の役割を担うパーツ。人口が世界レベルで減少し高齢化に向かう途上で中長期息が長い。半導体のほかEV用二次電池、ダイレクトドライブモータや電動アクチュエータなど電動事業にもアタリがきている。海外で欧州の販売基盤整備、中国事業拡大、インド生産拠点建設、ASEANの基盤強化、米国で新工場を活用した半導体ビジネス拡大。DXを活用したサービスビジネスも動き出し面白い。新中期経営計画を「Exciting CKD 2025」で統一。総会後、新任の執行役員2名を含め新たなステップもうかがえる。
 2023年3月期(連結)は、売上高1460億円(2.7%増)、営業利益185億円(3.5%増)、経常利益同(2.5%増)、純利益130億円(3.4%増)の見通し。さらに11円増配し78円配当(中間39円)の予定。設備投資120億円(前期95億9600万円)の計画。7月以降、ウクライナや半導体、天変地異など不測の事態も考えられるが中長期心配ない。同社の場合、長年の夢を叶える幸運期に突入。会長も同運で22、23年集中と出ている。これに対し、社長が23年から長大運で尻上がり。正念場をどう乗り切るか注目される。2030年度までに女性管理職10%以上を目指し、本社の中に託児所を置くほど人材開発に傾注している。もうひとつ。同社の製品はB to Bでわかりにくいが、機器に限るとB to Cで中長期高いシェアも考えられる。ものづくりのベースになる機器・部品分野で流体制御と自動化に打ち込み来年80周年。100年で収まらないのも事実。これから4年エキサイティングだ。※5月12日発表予定の決算にご注目ください。

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