月替わり停戦の公算も ECB利上げ前に国際商品大幅安 (2022.07.01)
続落。日経平均大陰線の引け。後場一段安だ。引け後、ダウ先物やビットコイン、ロシアRTSなど急落し下値模索。1ドル137円で米輸出産業に泣きが入る一方、国内の鉱工業生産7.2%低下(5月)もこたえた。上海ロックダウン解除で中国のPMI50.2が救いという。世界景気後退懸念が主因とみられ、半導体の供給不足解消も伝えられるだけに、利上げと株安に折り合いをつける場面。ECBが7月21日0.25%利上げ、南欧の国債利回り急騰とあって月替わり波乱含みだ。市場から見ると、6月までウクライナ侵攻の主導権を握ったのがロシア。欧米制裁の返り血を浴び、ロシアのほか近隣諸国に巨大な融資が焦げついた西側大手銀の株価半値以下。回復の見込みなしだ。しかし、2月下旬から急騰していた非鉄や穀物市況が直近大幅安。停戦の公算もあるという。旧聞だが、5月23日ダボス会議にオンラインで出席した元米国務長官キッシンジャー氏(99)。「東部ドンバスの領土割譲をウクライナに提案する」と述べた。2ヵ月以内に和平交渉を進め停戦実現を目指すという。トルコが北欧2か国にNATO加盟を認めた矢先、7月23日がタイムリミットといわれる。ロシアは自給自足経済。ウクライナ侵攻前米国債を売り払い、外貨準備世界5位でうち2割強ゴールド。経済収支黒字で政府債務もGDPの2割弱にとどまり当分問題ないという。それが非鉄や穀物の市況暴落で情勢一変。7月下旬折り合いをつけるチャンスだ。実現すると原油需給好転や金利低下が見込まれ、互いに一息つけるためだ。プーチン氏の後継者も話題にのぼり、来年3月にロシア大統領選が繰り上がるほか、院政で権力の座にとどまる見通し。これで終わらないのも事実で、市岡繁男氏曰く「2030年まで10年間世界規模で幕末に匹敵する混乱が起きる」という。天王星の84年周期に見合うもので、6月まで西側不利の現状が7月国際商品の暴落で双方歩み寄り。これまでにない展開が予想される。事実、打って変わりロシアRTSの値下がりが目立つ。市場の警告と考えられる。
日経平均先物によると、6月30日大証ミニ2万6220円(-0.34%)に対しラージ同、シカゴ円建て6230円。現物より163円安い。ダウ先物3万0645ドル(-1.14%)。同384ドル安い。VIX恐怖指数29.85(+5.25%)、WTI原油先物109.25(-0.48%)。金先物1811(-0.34%)、ビットコイン円2,601,616(-5.23%)。流れが変わり始めた。
6月30日の日経平均411円安。大引け2万6393円。再び5日線2万6722円を下回った。TOPIX1870(-22)。プライムの出来高13億6400万株、売買代金3兆2100億円。値上がり472(値下がり1314)。10年債0.225%変わらず。米10年債3.058%(-0.033)。上海総合3398(+1.10%)、香港ハンセン21,859(-0.62%)、ロシアRTS1343(-4.90%)。マザーズ指数の引け661.56(-1.05%)。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)など。鉱工業生産にこだわると、6月の生産予測指数12.0%、7月2.5%上昇が見込まれる。上振れの傾向にあり6月4.9%という。80年周期に共通しているのが物価上昇。日本は30年デフレに鍛えられインフレ修正に入った。(了凡)