1ドル360円の再来 1990年以来の日米逆転楽しみ (2022.06.01)
3日ぶり反落。日経平均小陰線の引け。上げ一服だ。買い戻しによるもので手掛かり難。5日線2万6942円に25日線2万6704円を上回り出番待ち。6月12日(ロシア建国記念日)を前に一線交える場面だ。引け後、先物も一服。ダウ先物3万2948ドル(-0.63%)。現物より265ドル安い。上海総合3186(+1.19%)、香港ハンセン21,415(+1.38%)、ロシアRTS1217(+0.12%)と一線を画している。EU石油禁輸(ロシア産年内90%)、中国製造業の景況感3ヵ月50割れ(5月49.6)、4月の鉱工業生産1.3%低下など加味したもので、ロシア軍がウクライナ東部を集中攻撃し「最大の激戦」も伝えられた。ウクライナ軍の抵抗にロシア軍の打撃が大きく、ドンバスを除く国境周辺手薄といわれる。旧ソ連崩壊(1991)を受けてウクライナが独立する際、主権を巡るシコリが大きく妥協の余地なし。12日の停戦協議も打ち切られ来年5月が目安になる。この間、日本にとって日露戦争(1904~05)と世界恐慌(1929~32)が一緒にやってきた印象でコロナを口火に100年の転機。唯一、円安が追い風と述べた。戦後360円時代の再来。グローバリズムによって急増した海外直接投資と還流しない企業収益の蓄積が円安になって跳ね返ったという。コロナに次ぐウクライナ危機でカントリーリスク拡大。製造業に非製造業も国内回帰。6月からインバウンド解禁、上海ロックダウン解除など2月開戦から3月にかけて底値を叩いた売り方の買い戻しが主因。米国が利上げ引き締めに舵を切る一方、主要国で日本だけ緩和基調が続いており、来年4月の日銀総裁任期まで事実上円安。巷間、悪い円安にほど遠い。受け売りだが、直近20年で日本の消費者物価2.6%上昇に対し米国54%、ユーロ圏40%、英国51%、中国でも60%上がった。円が価値を取り戻し、企業の国内回帰やインバウンド解禁など円安に拍車をかけた。80年代後半から90年代にかけて来日した外国人が日本の物価高に驚き、円高にのぼせた日本人が海外の免税店で割安なブランド品を買い漁った当時と裏腹の関係。若林氏が黄金分割と帰納法で円ドルの収束値を計算し、25年8月1ドル65円の仮説を立てた。3年後のことで中長期360円の再来という。バブル当時主力だった重厚長大産業の巻き戻し。■■■■(****)や■■■■■(****)、■■■■(****)など揃い踏み。4月着工したTSMC(台湾積体電路製造)の熊本工場が口火だ。次世代半導体で巻き返しを目指す新拠点。米国にとって中国を牽制し日本を囲い込むチャンス。政府のほか■■■■(****)、■■■■(****)も資本参加している。ウクライナ収束後に大幅な円安が見込まれ、25年にかけて戦後のクライマックスとみられる。
日経平均先物によると、5月31日大証ミニ2万7250円(-0.04%)に対しラージ同、シカゴ円建て7235円。現物より45円安い。VIX恐怖指数27.65(+0.55%)、WTI原油先物118.75(+1.29%)。金先物1852(-0.28%)、ビットコイン円4,072,443(+0.52%)。流れが変わった。
5月31日の日経平均89円安。大引け2万7279円。TOPIX1912 (-9)。プライムの出来高22億8800万株、売買代金5兆5000億円。値上がり589(値下がり1184)。10年債0.235%(+0.005)。米10年債2.806%(+0.063)。マザーズ指数の引け671.25(-0.89%)。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■(****)など。1990年以来の日米逆転が楽しみだ。(了凡)