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企業レポート

再び成長軌道入り ダイセキ 5月10日 (2022.05.09)

最高益更新シェア拡大 
製造業に非製造業もターゲット
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 ダイセキ(9793)は連結続伸。前期最高益を更新しシェア拡大の見通し。中長期願ってもないポジションにつけた。4月5日トップ若返りを表明。山本社長(57)・伊藤副社長(49)新体制に移行中、同26日伊藤代表取締役会長逝去(享年79)の訃報。柱社長(61)も5月26日の株主総会で退任予定。待ったなしだ。グループ一丸になっている。昨年3月連結子会社環境ソリューション(1712)がトップ人事で先行し、前期切り返した矢先弾みがつきそうだ。コロナやインフレ、ウクライナ危機など逆風に拘らず需要増が見込まれる。人材開発と設備増強を通して製造業のほか非製造業もターゲット。環境とリサイクルを軸足に関連分野を開拓。子会社や取引先を通じて海外展開も視野に入った。前回述べた長期計画によるもので前期が初動。1995年上場直後の連結売上高90億円が直近568億円。2030年度1500億円の見立てだ。昨年10月コロナ規制緩和に伴い対面営業正常化。新規顧客が増加する中で新体制によるアップデートが決め手。DXよりデジタル化が繰り上がり採算の改善が進みそうだ。コンプライアンス(法令遵守)体制の充実、グループ連携強化、関東・関西地区の事業拡大、リサイクル技術向上、情報化投資が課題の骨子。天の時、地の利、人の和も揃った。同社の運勢によると、人の役に立つことに喜びを覚える。人に頼られると本領を発揮する。鍛えられるほど強くなる。今年人生最高の高みを目指すという。天の計らいだ。会長逝去が後継者の発奮を促し第1四半期堅調。巡航速度の模様だ。米金利上昇と引き締めの煽りから米株高頭打ち。購買力平価を上回る円安に外資が4月4週連続買い越し。電機やアパレル中心に国内生産比率引き上げが伝えられる。円安によるインバウンドも考えられ、同社にとってビジネスチャンス。原材料・石油製品原料・水・エネルギーをインプット。リサイクル製品・石油製品・排水・中間処理残渣・総CO₂排出量などアウトプット。リサイクル率88.3%(2020年度)という。子会社のMCRが国内唯一のLNG回転炉で生産4%増に対しCO₂排出60%削減。同環境ソリューションも天ぷら等廃食油を材料にバイオディーゼル燃料を製造。350kl(内13.7kl自社使用)という。環境負荷低減が社会貢献につながり採算の改善にも跳ね返るわけだ。
 2023年2月期(連結)は、売上高610億円(7.2%増)、営業利益140億円(8.1%増)、経常利益141億円(7.4%増)、純利益88億円(5.0%増)の見通し。配当60円(中間30円)の予定。21年9月1日付1株を1.2株に分割している。設備投資83億円(前期40億3800万円)の計画。WTI原油や円ドル、LME鉛など加味したもので前期再び成長軌道入り。グループにとって生産年齢人口が最大になる10、20年先クライマックス。製造業に非製造業も国内回帰が見込まれ風向きが変わった。前期から鉱工業生産をしのぐ生産性向上が見られ、長期計画を1年繰り上がるペース。4月28日発表された同指数が3月0.3%上昇し96.5。2ヵ月連続だが、4月上昇し5月一服という。※10月3日発表予定の決算にご注目ください。

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