証券ビュー

アンコール伊勢町

震災しのぎ逆回転一巡 SQよし消去法で一歩抜け出す (2011.07.08)

  トレンド転換の目安。7月8日がやってきた。NYダウ、日経平均も5月を高値に10週目。折り返し地点とみられる。8日はSQ、同日米雇用統計発表があり、6日後場外資の大口買いで見切り発車した先物が7日反落。6月10日のSQ値が9553円だけに余裕がある。このため、薄商いにかかわらず堅調。中旬といわれる欧州銀のストレステスト発表にかけて波乱含み。20日以降本格化する1Q発表が新たな手がかりになりそうだ。3ヵ月ぶり中国の0.25%利上げに対し日本の機械受注5月3%増。比較にならないが、日本は震災に伴う逆回転が一巡し、短期的に右肩上がりのトレンド。首相翻意、原発再開困難、閣内対立など困難な情勢に見えるが、民間レベルの対応急ピッチ。7~9月、消去法で一歩抜け出すことも考えられる。震災直後の理想買いに対し、現実買いに変わる踊り場。米欧や中国にひきかえ、4~6月修羅場をしのいだだけに買い下がり。復興投資25兆円を呼び水に日本企業の底力をひき出す場面になった。まもなく3・11から4ヵ月。値幅のほか日柄整理もこなし出番待ち。震災や津波、原発事故など失ったものに対し、復旧、復興を通じて明らかになる技術革新が環境、省エネ、安全など日本企業ぶっちぎりの分野。日本は3・11を境に世界ダントツ、省エネの国になろうとしている。ちなみに、■■■(****)の研究開発投資は韓国全体に相当するという。それに、2010年の特許国際出願件数。トップテンに複数企業名を連ねているのは日本と中国だけ。これまで常連だったサムスンが圏外に落ちた模様。優れた発明や発見の実用化、改良改善の積み重ね、たくさんの企業が切磋琢磨するのが日本の特徴。商業ベースに乗る段階でスターターになるケースが多いという。大型タンカー、トランジスタ、携帯やパソコンの超マイクロモーターなどそうで、成熟段階に入ると新興国に市場を譲り、ブラックボックスで稼ぐ構造が定着している。つまり、日本の製品はニクソンショック以来円高40年の間に消費財から資本財、中間財にシフト。3・11の震災で国内、海外挙げて部品不足に陥りビッグ3、アップル、インテル、ノキアなど一流企業のもっとも付加価値のある部分が日本製。それも研究開発費の80%民間でひねり出したもの。インテルの初代MPUは日本メーカーの依頼通りつくられ、マイクロソフト、アップルにも新しい技術が何もないという。原発もスリーマイル島事故から30年余り。米国メーカーが手を引く一方、■■(****)、■■(****)、■■■■(****)のプラントは世界トップレベル。太陽光発電の■■■■■(****)、■■■(****)しかり。超電導、蓄電池、EV、LEDなど省エネに弾み。今後消費税引き上げを加味すると、■■■■(****)と■■■(****)の出直りも予想以上とみられる。

 日経平均は11円安。利食いをこなし1万0071円の引け。自律反発にしては上々である。出来高18億2000万株、売買代金1兆1900億円。ひとまず、8日のSQよし。道筋がついた。気になるのが米国。議会が空転しデフォルト懸念。土壇場までもつれる見込み。現大統領再選なしの見方が広がっている。中南部で大洪水、ニューメキシコ山火事、アリゾナでも砂嵐。すさまじいスケールという。日本の場合、誰が首相になっても当てにしない国民性が頼もしい。7~9月何かプレゼントしたいものだ。                                                                                            (了凡)