プーチン氏しっぺ返し どこから見ても年老いた独裁者 (2022.04.13)
週明け続落。日経平均中陰線の引け。半値押し2万6510円を下回った。11日、米主要3指数下落を受けたもの。時間外で一時2.83%をつけた米10年債がきっかけ。2018年12月以来節目の2.80%を上回り、日本時間深夜伝えられる米CPI(3月)上昇を警戒している。2月の7.9%を上回り8%台が大勢。ウクライナ危機の目詰まりを加味すると、5~6月FOMCで0.5%幅利上げも考えられる。上海市ロックダウン、ウクライナ東部攻勢も気懸かりで5月9日(ロシア戦勝記念日)までアク抜けしない旨述べた。■■■■(****)の小反発が物語るもので、引け後先物を見ても買い戻しに過ぎず、調整が尾を引くとみられる。一部でプーチン氏の逆襲も流れ莫迦にできないことも事実だ。相次ぐ制裁強化を逆手にとるもので、西側向け天然ガス・石油・レアメタルに食料・肥料など輸出制限。ルーブル決済を成約の条件にするもので、一線を超えるとドル暴落につながる。東西のみならずドルに組み込まれた戦後秩序の解体を目指しており喧嘩腰。中国やインド、ブラジルと組みBRICsとして台頭。欧米の覇権転覆を狙っている。西側がロシアを破綻に追い込んだ分しっぺ返し。1990年代の金融危機と旧ソ連崩壊に伴うデフォルトの鬱憤を晴らすのが大義。この先何が何でも戦果をあげ、5月9日戦勝記念パレードに持ち込むのが関の山。中長期共倒れが見込まれる。受け売りだが、2003年プーチン氏がNYを訪問した際誠実だったという。民主化や規制緩和、一律13%所得税を導入し米国の保守派から支持を得た。原油価格上昇と一連の改革により大統領就任時2000ドルのロシア1人当たり所得が2010年代1万6000ドルでピークをつけた。権力掌握と経済の成功が古典的な石油国家の独裁者に変えてしまう。2000年代終りまで現状維持。14年クリミア侵攻に西側の制裁を受け新たな変化を遂げた。外国資本を阻止する要塞をつくるためだ。その後も制裁が続き、ウクライナ危機前1万2000ドルの1人当たり所得が年末1万ドル割れ。CDSによるロシアのデフォルト確率87.7%も直近99%になった。逆襲せずにいられないわけだ。改革者のプーチン氏はどこから見ても年老いた独裁者になったという。
日経平均先物によると、12日大証ミニ2万6475円(+0.59%)に対しラージ6470円、シカゴ円建て6460円。現物より125円高い。ダウ先物3万4199ドル(-0.06%)。同109ドル安い。VIX恐怖指数24.43(+15.45%)、WTI原油先物97.28(+3.17%)。金先物1955(+0.35%)、ビットコイン円4,998,099(+1.72%)。若干持ち直した。
12日の日経平均486円安。大引け2万6334円。TOPIX1863(-26)。プライムの出来高11億7500万株、売買代金2兆6300億円。値上がり318(値下がり1473)。10年債0.240%(+0.005)。米10年債2.797%(+0.020)。上海総合3213(+1.46%)、香港ハンセン21,319(+0.52%)。マザーズ指数の引け754.14(-0.91%)。踏ん張りどころだ。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)など限られた。米金利上昇とウクライナ危機のはざまで円キャリー再燃。プーチン氏のしっぺ返しも考えられる。正念場だ。(了凡)