反転の軸足固めた 中京医薬品 12月14日 (2021.12.13)
22、23年劇的に変わる
拠点拡大とシステム構築が焦点
企業HPご案内 前回の企業レポート
中京医薬品(4558・JQ)は一服。にも拘らず平常時と同水準の稼働率。反転の軸足を固めた。4~9月期コロナ前を上回り10~12月期書き入れ時。中長期コロナ後を視野に攻勢が見込まれる。特需一巡後も反動を吸収し設備投資に意欲。拠点拡大にITやDXなどシステム構築が焦点になった。日本置き薬協会事務局によると、配置医薬品生産額のピーク1997年685億円。2018年142億円に落ち込み20.7%。1999年全従業者3万4118人から2018年1万3894人に減少し40.7%。事実上約20年サプリをはじめ健康食品にシフトしボトムアウト。後継者難を主因に業界再編とデジタル化による後方支援が喫緊の課題だ。前回述べたように、新株予約発行権約5億円投入が中長期の布石。除菌用アルコールジェル製造設備更新、本社物流倉庫・売水事業同建替、本社屋・半田ウォーターショップ建替など来期の目玉。高知県のメディカル調剤とフランチャイズ契約や茨城県つくば営業所、佐賀県初の営業所(九州14ヵ所目)など新たな手掛かり。佐賀県の場合、長崎にいたオランダ人から膏薬製造法を習得して造られた「唐人膏」がルーツ。約1万2000の顧客を受け継ぐもので唐津や長崎もテリトリー。ビジネスチャンスに違いない。この種の案件が全国にあり、直近25万からじわじわ顧客拡大。アナログとデジタルの連携によりアップデートが考えられる。同事務局の伝えるプラットホームが興味深い。メーカーや卸、生産者から商品納入を行い、加盟配置に発送するため物流・決済与信・受発注システム、商品データーベースを備えている。コロナを含め「失われた20年」を通じてデジタル化が現実になった。元禄から330年続く日本固有の配置に革命が起きる見通し。全国の顧客が永きにわたって受け継がれているのも魅力。懸物帳(得意先)のビッグデータが携帯端末に収まり、セルフメディケーション(自己治療)のツール。医療費抑制に貢献すること請け合いだ。若者の人材確保に有効で、現に元祖富山県の高校生が21年配置の登録販売者試験に20人中8人合格。日本は配置が医薬品のルーツだけに画期的。これまでにない明るい材料だ。
2022年3月期(非連結)は、売上高58億円(0.5%減)、営業利益2億3000万円(2.2%増)、経常利益2億4000万円(0.8%増)、純利益1億2000万円(27.7%増)と従来通り。配当5円(期末2.5円)の予定。フレイル(加齢に伴う認知・身体機能低下)にマッチした「加圧玄米」が受けているほか、オーガニック野菜酵素も好調。琵琶湖のほとりで32種国産野菜と同果実を2年以上発酵し熟成したもの。薬屋さんの考えたところがミソ。本物でないと通用しない。会社が積年の夢を叶える幸運期に突入。22~23年目を離せないところにきた。会長(76)と社長(57)ともに上昇運。低迷を抜け出し周囲にとって希望の星と出ている。滅多にないチャンスだ。1997年の上場から四半世紀。メジャーの大谷が会長、社長とすれば中谷や小谷など続々。若手に女性も次世代と隣り合わせ。22、23年劇的に変わるところにきた。地元で潮干祭や半田祭、京都で祇園祭再開も考えられる。今動かないでいつ動くか見ものだ。※2月4日発表される決算にご注目下さい。