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企業レポート

地についた折り返し カネ美食品 11月8日 (2021.11.04)

反転なしに収まらない 
2022年から2年天与の底練り
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 カネ美食品(2669・JQ)はあく抜け。地についた折り返し。後半も確りだ。10月8日修正発表によるもので、テナント事業増収増益に外販事業損益改善が主因。前期10.8%減収(73.0%営業減益)で底入れ。反転が見込まれる。旧ユニー創業100周年(2011年)と同社創業50周年(2019年)を巡る業界再編の真っ只中。上場20周年(2020年)を足場に10年先の初動とみられる。百貨店をはじめスーパー、コンビニ、駅ナカ・駅ビル、その他商業施設など流通再編本格化。これまで順調の伸びてきた惣菜市場が、2019年10兆3200億円(+0.7%)をピークに20年コロナの影響で9兆8195億円(-4.8%)にとどまり、成功体験の通用しない時代に入った。過去10年内食115.3%、外食110.10%に対し中食127.1%に市場拡大。今後人口減、少子高齢化、女性の社会進出など反映して需給が締まる見通し。コロナ明け過当競争に拍車がかかり2021~22年正念場。再三再四現場サイド見直しが生産性向上につながった。上期の純資産239億円(時価総額283億円)、自己資本比率76.4%、無借金経営。市場は同社を評価している。大株主が旧ユニー・オーナーからパンパシインターHD(7522)・伊藤忠(8001)系に移り経済合理性が矢面に立たされた。トップをはじめ人材に顕著で上場後21年もまれベストに近い。これから20年人口動態によるボーナス期を迎え最も伸びる場面。初動が決まると前半で様変わり。もう一皮むける。逐一ベストメンバーでテナント・外販事業がメジャーレベルにバージョンアップ。踊り場を抜け出す構えだ。同社の運気によると、2022年2月から2年天与の底練り。新しい門出に不可欠という。人に頼らず自分でこなす。トラブルの原因を明らかにする。神仏に恥ずかしくない行動をとるの3点。パンパシや伊藤忠が上昇運で園部社長(54)も2022~23年全開運。反転なしに収まらない。
 2022年3月期(非連結)は、売上高772億円(2.2%増)、営業利益14億5000万円(211.3%増)、経常利益15億円(185.7%増)、純利益7億5000万円(267.3%増)に見直した。10円増配し17円配当(期末9円)の予定。設備投資11億8400万円(前期6億3200万円)の計画。上期テナント事業が堅調で5.5%増収(53.4%営業増益)を確保。適正な人員・販売計画によるロス抑制によるものだ。外販事業も工場再編に伴う採算好転や閉鎖による減損計上など黒字目前。3大都市圏12ヵ所に配置された工場を軸足にすっきりした。収益の早期回復が最重要課題という。基本を常に見直すことで様々な変化に対応。8月23日、来年4月の東証再編に向け「スタンダード市場」の基準適合を確認している。中長期踊り場を抜け出すところにきた。2022年から2年天与の底練り。10年先を左右するもので、抜け出すと大きい。※1月11日に発表された決算にご注目ください。

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