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企業レポート

年明け第2幕 藤久 10月19日 (2021.10.18)

仲間をつくり連結経営
中長期最高益更新も夢でない
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藤久(9966)は脱皮。年明け第2幕。持株会社体制に移行する見込み。8月19日単独株式移転決議によるもので、藤久HDの完全子会社となり設立来60年続いた自前主義から脱却。現在取り組んでいる中期経営計画達成に向け、教室やEC(電子商取引)強化等進める上でM&Aを視野に機動的な連結経営を目指す。理念を共有する仲間をつくるためで、2020年本格化した「リボーンプラン」大詰め。これまで本部スリム化や物流システム見直し、遊休資産売却。さらに、不採算店舗閉鎖(2022年6月期9)、オムニチャネル化(21年11月新システム稼働)、店舗運営部門の子会社化など新体制移行急ピッチ。一段と士気が上がっている。従業員184人(21年3月)の半数、パート約1200人も女性で手芸好き。能力給導入に伴う店舗裁量権拡大やパート店長抜擢などインセンティブアップ。本社が率先垂範しオーナーシステム店(138)にも広がっている。前期第4四半期、巣ごもり需要一段落。コロナ禍150万人超になったポイント会員繋ぎ止めが新たな課題だ。今期中にweb講習会システム構築をはじめ会員制度の充実、新規商品の販売など5つの改善。通販もオムニチャネル化を柱とした実店舗から送客を盛り込みインフラ整備に意欲。8月11日修正した売上高250億円、営業利益23億円、経常利益同(2023年6月期)実現に道筋をつけた。1994年の上場から27年。会社が人口動態によるボーナス期を迎え、今後10~20年一番伸びる場面。エポック社・マスターピースと業務提携し、テストマーケティングにより若手層の来店客増加。日本ヴォーグ社と協業によりweb講習会を通じて教室ビジネス拡大が見込まれる。ミクロ・マクロ手を打った。業界全体、20年前ビーズブームの底入れが発奮材料。同社も2017年6月期から3期連続赤字となり、前期リボーンプランとコロナが同時進行。4期ぶり黒字転換し中長期光明を見出した。マスクをきっかけにエコバックやミシンが連鎖反応。SNSを通してネット販売が伸び若者が目覚めた。素人のほか副業や本業にする人も続出し海外と共通している。同社の運勢によると、2019年からゴーサイン。数年後夢が叶い一服後さらに上昇。中松社長(60)と同運だけに拍車がかかる。天の計らいだ。
2022年6月期(非連結)は、売上高220億円(6.3%増)、営業利益10億円(11.0%増)、経常利益10億円(9.7%増)、純利益8億5000万円(12.3%増)の見通し。配当32円(中間16円)の予定。設備投資2億6000万円の計画。前期で減損が一巡し在庫強含み。10年先の初動と考えられる。米国で手芸や工芸品のオンライン運営会社エッツィが堅調。2015年ナスダックに上場し世界のバロメーター。同社もいいポジションに置かれ、21~22年10年後を左右する場面。国内トップで中長期ボーナス期に突入。最高益(03年6月期16億0900万円)更新も夢でない。

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