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企業レポート

10年先の初動 名古屋電機 9月14日 (2021.09.13)

連結最高益計上し一服 
情報板から脱皮し業容拡大中
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 名古屋電機工業(6797)は堅調。前期連結最高益を計上し一服。10年先の初動とみられる。コロナ禍、主力の情報装置(4~6月期15.1%増収)、検査装置(同100.0%増収)揃って高水準。昨年11月4日と2月2日の上方修正を受けたもので、情報装置の工期延長や仕様変更に伴う追加契約のほか、感染拡大による在宅勤務・オンライン会議などコスト改善が主因だ。国土交通省が令和4年度予算要求概要で新技術・新サービス導入やDX、カーボンニュートラル対応など打ち出し意欲的。AIやロボットによる省力化、自動運転実用化を視野にアップデート(最新のバージョン)本格化。同社も連動している。検査装置が大型案件の反動でパンチ不足だが、4~6月期営業利益6200万円(前期同損失3億1800万円)を計上。次世代新製品を発表し巻き返しに入った。市場で2021年2月2110円をつけ、21年ぶり上場来高値(2000年9月1990円)を更新。12年11月250円を底に10年先の初動と述べた。インフラ更新やICT化を含め設計、生産、据え付け、保守までワンストップ。安全や防・減災提案を含めあらゆるリスクに備えた事業継続が使命になった。上場から21年。若手の伸びが目立ち、2017年トップ交代から10年でベストメンバー。100年企業に脱皮する見通し。中長期インフラ更新とDX、カーボンニュートラルなど背景に材料豊富。今後人材がボーナス期を迎えるだけに初動がベース。今、来期締まれば問題ない。直近の時価総額121億円(4~6月期末連結純資産163億円)。PER4.3倍、PBR0.68倍に過ぎず無借金経営。明らかに割安だ。
 2022年3月期(連結)は、売上高221億3000万円(2.5%増)、営業利益35億円(21.6%減)、経常利益35億3000万円(21.4%減)、純利益25億6000万円(20.3%減)の見通し。配当60円を据え置く予定。東京・中部支社に活気がうかがえる。情報板メーカーから道路交通安全を守る総合設備メーカーに業容拡大中。GPSソーラー式信号機・LED標示機の製造販売を手掛けるインフォメックス松本(連結子会社)も健闘している。会社が上昇運途上にあり今年後半一服。来年前半再び上昇。コロナ禍を乗り切るところにきた。リアル開催の「ハイウエイテクノフェア2021」(10月6~7日・東京ビッグサイト)に出展する。産学官連携によるSATREPSプロジェクト(地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム)に関与。ODAでインドともつながっている。服部社長(44)がリード。人脈に恵まれ諦めていたことも成功する可能性がある。自信を持って行動する年という。

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