びくともしない ダイセキ 4月28日 (2021.04.27)
シェア上昇し事業拡大
リバウンド口火にピーク更新続く
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ダイセキ(9793)は連結好調。前期後半切り返し収益高水準。通期増収増益の見通し。コロナ禍、びくともしない。シェア上昇に伴う事業拡大によるもので、連結売上高がリーマン危機以来鉱工業生産指数をしのぎ高い伸び。昨年5月同指数底入れを受け8月から回復。事実上、4半期先行している。中長期、集団免疫獲得後に急激かつ大幅な生産回復が見込まれ、2050年カーボンニュートラル実現に向け脱炭素・石炭の動きも追い風。AIや5G、DXに水素、全固体電池など第4次産業革命が戦後の産業構造転換を迫る中、1970年公害対策基本法をはじめ14法案成立以来半世紀ぶりのビジネスチャンス。今期リバウンドを口火に来期以降ピーク更新が続く見通し。1995年上場当時、毎期従業員が2割以上入れ替わる苦難期を乗り越え指折りのスタッフが揃った。女性管理者も見逃せない。産業廃棄物・環境関連の許認可が厳しく新規参入も限られシェア(推定1割)拡大に弾みがつきそうだ。2019年兵庫県播磨町に約90億円投入し産業廃棄物処理新工場建設に着手(22~23年稼働予定)する一方、明石・尼崎市3工場増強に踏み切った。この上、関東南部に新工場用地取得が目玉。具体化するとコア事業シェア3割が視野に入る。環境ソリューション(1712)をはじめMCR、システム機工など連結子会社もそろってリバウンド入り。来期以降、成長軌道を取り戻す見通し。コロナにより中期経営計画(3年)をリセット。連結売上高665億円、営業利益135億円、経常利益136億円、純利益87億5000万円(24年2月期)に見直した。21年2月期の売上高515億円、営業利益102億円がベース。コア事業のシェア30%を足場に3つの事業所を回し、その後3つの関連事業を立ち上げ連携する運び。長期経営ビジョンに基くもので、売上高1500億円、営業利益250億円(31年2月期)が目安という。4月13日上場来高値4330円をつけ高値圏で頑強。市場の一部で5000円説が飛び交っている。
2022年2月期(連結)は、売上高566億円(9.8%増)、営業利益114億円(11.3%増)、経常利益115億円(10.0%増)、純利益74億円(13.4%増)の見通し。配当56円(中間28円)の予定。設備投資53億9900万円(前期27億5400万円)の計画。事業効率を改善しながら拡大基調。前期足踏みした単体口座数6453(直前期6537)が上振れの気配。前回述べたように、産業あるところに廃棄物がつきもの。体制の如何を問わず脱水、乾燥、焼却、中和など事後処理が必要なためだ。頻発する天災にグループ一丸となって迅速に対応。復旧に全力を挙げ顧客のほか行政や住民に感謝される例も珍しくない。何事も前向きで無理をしないところに特徴がある。社運によると、2021年自信を持って行動せよ。柱社長(60)も同運で図星。3月に初動が決まり光明を見た。事業の大半アナログが占め、基幹システムほか逐一デジタル化。トータルコスト改善にも意欲的だ。※6月30日発表予定の第一四半期にご注目下さい。