日柄整理に伏兵活躍も 半導体不足にバブル崩壊あり得ない (2021.04.22)
大幅続落。日経平均小陰線の引け。75日移動平均線2万9100円を下回った。米主要3指数続落を受けてテーパリング(緩和縮小)懸念やリスクオフが伝えられ、25日線割れから新年度日銀のETF見送りにヘッジ売りが加わり後場リセット状態。都に続き京都も国に緊急事態宣言を要請し五輪どころでなくなった。仮に中止でも間際まで表明しないとみられ、当初10日を10週日柄整理に修正。3月5日の安値2万8308円を目安に持ち堪える場面。米中対立が手詰まりを生み、ドル安や株、ビットコイン暴落をきっかけにバブル崩壊説が根強い。しかし、前向きだ。そもそも、日本に打つ手がない。16日の日米首脳会談で中国に対しウィグル、南シナ海、香港、台湾、さらに尖閣諸島まで中国と一線を画した共同声明が手掛かり。万一、進出した主要1万3000といわれる日本企業に圧力をかけたところで、撤退を念頭に腹をくくれば解決できる。何より同調する国がロシア、イラン、北朝鮮、カンボジアなど限られ、踏み絵もどきで白黒つけても始まらない。この上、どの国も持久・消耗戦を通じて進路が明かになるとみられ、4~5月調整により10~11月安後退が見込まれる。20日米ファンド大手によると、政府の財政支出と金融緩和が未曽有の規模で同時に実施され、家計や企業に州、自治体も連動し異例のスピードで景気回復に向かっているという。この結果、賃金や物価上昇に跳ね返りインフレ懸念が高まるわけで3月オーバーヒート。現在米10年債1.6%前後で一服。いずれ2.5~3%まで視野に入っている。米国の場合、コロナ禍の景気後退で失業者が急増し延べ970万人。米政府の大規模な対策で失業保険に補償金週300ドル。失業中の方が収入増という家庭もある。コロナ後、繰り延べ需要と余剰貯蓄が表面化。消費支出がコロナ前の水準(19年第4四半期)を4%上回ると述べた。昨年3月に続き今年4月バブル崩壊説再燃。半導体不足の折りで30年ぶり日経平均3万円回復直後にあり得ない。2018年に日経平均10年と20年移動平均線がゴールデンクロス。20年上放れたばかりだ。それも、2050年カーボンニュートラルを巡る大型バリュー株が復活の助走。AIや5G、DXなど取り込み第4次産業革命の狼煙を上げた。10週整理でも2ヵ月余り。この間、伏兵の活躍も予想される。
日経平均先物によると、21日大証ミニ2万8765円に対しラージ8540円、シカゴ円建て8575円。現物より約70円高い。ダウ先物3万3694ドル(-0.03%)。同約130ドル安い。VIX恐怖指数18.42(+6.54%)、WTI原油先物61.91(-1.21%)。金先物1778(+0.03%)、ビットコイン円6,002,499(-1.83%)。リバランスに明け暮れている。ウォール街で日銀のETF買いが累計4000円日経平均を嵩上げしたといわれ合点。TOPIXが1%超値下がりしても音沙汰なし。五輪中止なら買い。理外の理も考えられる。
21日の日経平均591円安。大引け2万8508円。TOPIX1888(-38)。東証一部の出来高12億6200万株、売買代金2兆6400億円。値上がり132(値下がり2028)。10年債0.070%(-0.010)。米10年債1.573%(+0.011)。上海総合3472変わらず。マザーズ指数の引け1204.23(-3.26%)。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■(****)と■■■■(****)2銘柄にとどまった。昨年12月にマザーズに上場した■■■■■■(****)が一時549円をつけS高。抗体誘導ペプチド「EPP003」の物質特許が米国で成立したという。■■■■■■■(****)にこの種のネタが豊富。28日を待たず動き出す公算が大きい。(了凡)