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企業レポート

渾心の折り返し 藤久 3月23日 (2021.03.22)

巣ごもりが新たな糸口
エポック社との業務提携画期的
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 藤久(9966)は確り。渾身の折り返し。一皮むけた。2月15日の修正発表によるもので、マスクをはじめコロナ関連に巣ごもり需要が新たな手掛かり。固定費削減も予想以上で損益分岐点が一段と低下。1~3月需要期にあたり第3四半期発表(昨年5月13日)が楽しみだ。3月19日の時価総額約91億円。直近の純資産約95億円に見合うものでコロナ後が焦点。前期末約146万人から中間期末同149万人に伸びた手芸専門店の有効会員数が巣ごもりの糸口。店舗実績に応じた成果報酬制度導入によるもので、教室運営拡大に向け非接触型web講習会の確立に目覚めた。実店舗とEC基幹システムを統合する上で2021年7月稼働を目指し一部トライアルを始めたのも新たな材料。20年12月に老朽化が目立つ路面店(5)のリニューアルを実施。引き続き期中19店舗踏み切るほか、中長期スタンダードなモデル店舗立ち上げを視野に大規模な改装(3)にも取り組んでいる。何より、2月15日発表したエポック社・マスターピースとの業務提携が画期的。双方60有余年の歴史があり、共通項が多いだけに期中実験店舗を通じて反響を呼ぶとみられる。エポック社のCM1号タレントが長嶋茂雄で喜劇俳優大村崑のCMでもお馴染み。欧州のドールハウスを現代風に脚色した「シルバニアファミリー」で世界的。顧客が高い商品企画力を評価しており、同社の手芸用品開発と教室運営の相乗効果に期待がかかる。エポック社が未知の世界に関心を持ち新たに冒険したくなる社風。ともに上昇運で2021年前向き。数年後、夢が叶うという。
2021年6月期(非連結)は、売上高211億8500万円(5.2%減)、営業利益11億5000万円(30.2%増)、経常利益同(53.4%増)、純利益8億5000万円(200.8%)に見直した。上方修正を期待できる。配当25円(期末12.50円)を据え置く予定。設備投資8億4000万円(前期1億4600万円)の計画。経産省の生産動態統計によると、2021年1月家庭用ミシンの出荷販売量3911台(前年同月比7.7%増)。直近1年で0.5%増。2018年9月から20年2月にかけて落ち込んだものの、約1年再び増加している。ミシンのほか家電、タブレット端末、動画配信サービスなど息を吹き返した。巣ごもり消費といわれるもので、同社の場合2018年7月から構造改革本格化。「リボーンプラン」により直前期まで3期連続営業損失をやむなくされ前期黒字転換。25円配当を実現した。ピーク501を数えた店舗を今期末385に集約する見込み。前回経緯を述べたように様変わりだ。コロナ後予想されるのが「黄金の20年代」再来。100年前、スペイン風邪終息後米国を中心とする未曽有の好景気。第1次大戦と感染渦中の家計貯蓄に主要国の財政金融大盤振る舞いが共通する背景だ。集団免疫獲得から自由主義推進も考えられ株高が先行した。同社の復活と軌を一にするもので、2021年今まで困難とみられたことも成功するという。2Q累計在庫56億4700万円(8.9%増)が一例。玉不足になっている。総務省の家計調査(2人以上の世帯)によると、2020年の実質消費支出5.3%減に対し21年1月6.1%減。同社はコロナ後を先取りしている。※5月13日発表された6本の開示情報にご注目下さい。

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