2021年ゴーサイン
社会貢献と収益中長期プラスに
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岡谷鋼機(7485)は比較的確り。昨年5月を底に反転目前。時間の問題だ。コロナ禍、感染拡大に拘らず鋼材市況が底堅いためで、日本製鉄(5401)の君津に続き鹿島再稼働も支援材料。主力の鉄鋼をはじめ情報・電機、産業資材、生活産業にも跳ね返る見通し。日本鉄鋼連盟によると、約1億トンで推移していた国内粗鋼生産がコロナの影響で2020年度8000万トン強の見込み。しかし、21年度自動車を中心に製造業が回復。9000万トンが視野に入った。国内のほか中国がコロナ前の水準を上回り、北米や南米、東南アジアでもリバウンド入り。計画より増収なら原価・販管費の縮小効果も考えられ、コロナを奇貨に新たなステップ。米大統領選がどんな顚末でも中長期プラスとみられる。昨年5月立ち上げたゼブラ推進部にとって追い風。AIにIoT、SDGs(持続可能な開発目標)。さらに、シェアリングなどコロナ後に向かって動き出す。一昨年11月350周年を迎え10年刻み。400周年の仕込みに相当する。白黒縞模様が社会貢献と同社の収益を示すといわれ、未知の世界に関心のある同社にとってユニークなムーブメント。今年新たな中期計画を発表する予定で、連結5115人(20年2月期)の道しるべ。現在、若手の意見やフレッシュなアイデイアが飛び交っている。何より、ポストコロナに意欲的。製造業が顧客の大半を占め素材反転をきっかけに取引先と連動。EVやパソコン、リモート関連など「巣ごもり」需要もー通りこなした。コロナの影響が数年続くといわれる中、米中対立やロックダウン(都市封鎖)に事態改善も進む見込みで前向き。米中冷戦といわれながら経済で折り合いをつけるのも常。シリコンバレー、イスラエルにも拠点があり地についている。
現地、現物、現人の三現主義が原点。実際に現地で現物を確認し物事を進めている。1669年創業された尾張藩御用達の金物店「笹屋」をルーツに1888年国内鉄鋼需要の変化を捉え輸入鉄を取り込み成功。1943年現商号に改称し50年代貿易部発足。90年代商社機能強化とグローバル化に舵を切り95年名証に上場。2019年2月期連結純利益164億9400万円を計上しピークを更新した。コロナ禍、米大統領選にもまれながら現在歴代最高レベル。上場25年を数え人材活性化が目立つ。育成に情熱を注いでいるのも事実で、入社1年目の総合職全員を対象に3ヵ月海外語学研修制度を導入(昨年はコロナの影響により中止)。6人に1人海外駐在といわれている。人口動態によると、これから10~20年最盛期。生産年齢人口が極大になり好循環が見込まれる。上場後、国内10年・海外10年を足場に拠点・取引先拡大。寄せられた信用にこたえている。時差勤務や時間休制、フレックスタイムなど新たな勤務形態を導入。毎週水曜日ノ―残業デー。30分単位で勤務時間を変更できるほか時間単位の有休にも踏み切った。世代交代が着実に進んでいる。
2021年2月期(連結)は、売上高7700億円(12.1%減)、営業利益130億円(31.7%減)、経常利益160億円(30.5%減)、純利益100億円(36.2%減)の見通し。配当225円(期末115円)の予定。設備投資77億5000万円(前期62億6600万円)の計画。連結売上高によると、鉄鋼3180億円(7.9%減)、情報・電機1640億円(7.7%減)、産業資材2300億円(21.1%減)、生活産業580億円(4.8%減)と慎重。一時連続性を断たれたものの上方修正を期待できる。社運によると、2021年自信を持って行動する場面。人脈に恵まれ諦めていた事も成功する可能性がある。社長(76)も同運でゴーサイン。日本の運勢とも重なる。