緩和マネー流入し洋々 バイデン政権になっても軋轢残る (2020.12.16)
反落。日経平均短陽線の引け。5日移動平均線2万6729円を下回った。ダウとS&P500種下落を受け、NYやロンドンのロックダウン(都市封鎖)懸念や追加経済対策、選挙人投票でバイデン氏確定など材料出尽くし。国内もGo Toトラベル一時停止のおまけつき。さらに、IPOラッシュ乱高下ときた。前途多難に見えるが、世界の株式市場に緩和マネー流入が続き「洋々」という。過去代表的な感染症流行をたどったもので、100年前のスペイン風邪でダウ100ドルが1929年381ドルに化けた。2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)発生を受けた上海総合も1600~2200から2007年6000ポイントに達した。パンデミック(世界的な大流行)が収まると量的緩和打ち切り。経済再開に伴い資金回収が始まると考えるのは早計という。メキシコがリーマン危機後2009年の新型インフルエンザで大打撃を受け、流行後10~12年までボルサ指数が高値を更新したほか、1968年香港風邪の際も直前の安値から6年で30倍の高値をつけた例が興味深い。リーマン危機から量的緩和のテーパリング(漸減)5年。それでも負荷解消及ばず長期化しただけにもっと続く見通し。バイデン政権の財務長官にイエレン氏が登場し、FRB議長当時からコロナ発生前に高圧経済論で負の履歴効果解消に熱心といわれる。年末年始予断を許さないが、税金対策売りが一巡すると次の幕が上がる。現時点でトランプ氏敗北報道が新たな手掛かり。共和党支持者の83%が不正選挙を認め、上下院共和党議員220人でバイデン氏勝利を認めたのは27人(12%)に過ぎない。民主党は選挙のほかバイデン氏の息子ハンター氏疑惑も噴出。万一逮捕ならぶち壊しだ。米大統領選の手続きが完了しても、現実に来年1月20日の就任式が原則。重大な不正や疑惑が発生した場合、遅延もやむを得ないという。トランプ氏がハンター氏を訴追できず、バイデン政権になっても軋轢が残る。民主党支持者も10~15%不正を承知の上。これではどんな政策もまともに機能しない。最終的にどっちが勝っても分裂状態。南北戦争(1861~65)以来の長い対立が続くといわれ覇権どころでない。世界中コロナで大半ベーシックインカム(最低所得保障)に追い込まれる一方、じゃぶじゃぶの緩和マネーで株価を吊り上げ私腹を肥やす本尊筋に向けられたもの。「国民国家」を自分たちでつくり上げたフランス革命(1789~95)以来という。従って、来年1月6日議会開票、同20日大統領就任式になっても決着しない見通しだ。
日経平均先物によると、15日大証ミニ2万6725円(+0.24%)に対しラージ6700円、シカゴ円建て同。現物より10円高い程度。ダウ先物2万9938ドル(+0.53%)。同76ドル高い。VIX恐怖指数23.41(+6.43%)、WTI原油先物47.13(+0.30%)。金先物1848(+0.90%)、ビットコイン円2,003,418(+0.16%)。さざ波に見える。
15日の日経平均44円安。大引け2万6687円。TOPIX1782(-8)。東証一部の出来高11億1800万株、売買代金2兆2200億円。値上がり894(値下がり1177)。10年債0.000%(-0.010)。米10年債0.900%(-0.001)。上海総合が3367(-0.06%)で引けた。マザーズ指数の引け1171.07(-1.42%)。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■(****)、■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■■■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)など。16日取材のため、17日付本欄休載の予定です。(了凡)