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企業レポート

中長期強気の構え CKD 12月8日 (2020.12.07)

巻き返し明るさ戻る 
コロナ後3度目のビジネスチャンス
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 CKD(6407)は巻き返し。1、2Q計画を上回り3、4Q正念場。慎重だけに乗りきる見込みだ。主力の半導体ほか自動車向け反転によるもので、8月12日と11月13日上方修正。コロナ第2、3波や米大統領選後遺症など織り込み、中長期強気の構え。国内外設備投資が後退する中、半導体需要増を受けて東北工場2期と北米オースチン生産拠点準備が新たな手掛かりだ。DRAM需給が予想以上に強いため、コロナ後5Gやテレワーク関連中心に半導体製造装置の設備投資本格化。東京エレクトロン(8035)をはじめ世界最大手オランダのASMLホールディング、台湾TSMC、米テラダインなど軒並み上方修正。アップルの次世代規格が5G対応の5ナノ半導体を搭載するなどアップデート。コロナ前に戻るどころか、この先スーパーサイクルも考えられる。現在、東北工場に春日井、四日市工場とCKD中国工場の稼働率上昇。足もと堅調で自動車に続き工作機械も後半回復。明るさが戻ってきた。コロナの影響を下期自動機械11億円、機器30億円。計41億円の見込み。同社は錠剤などブリスタ包装システムで国内トップ。10年ビジョンのもと、流体制御と自動化のパイオニアとして「世界のFAトータルサプライヤー」を目標に定めた。新しい事業・市場に挑戦、国内№1製品を世界へ、事業規模の拡大が骨子。既存事業の保守メンテナンスも抜かりない。コロナ禍、一時大幅な需要減と新工場の償却負担(前期計58億円)に直面した。にも拘らず、全社で取り組んだ生産性改善・経費削減活動が増益をもたらした。海外で中国がいち早く反転し韓国の半導体設備投資堅調。東南アジアで感染拡大に伴う支障が少なかったことも幸いした。2020年が目安といわれる5G切り替え(次世代通信規格)を加味すると、同社の10年ビジョンがコロナ後繰り上がる公算もある。自動機械250億円(前期158億円)、機器1500億円(同850億円)。トータル1750億円(26年3月期)が目標に変わりない。20年3月3日に発行した新株予約権の行使率100%。天の計らいだ。東北工場と北米オースチンに対しゴーサインとみられる。前回、社運がトヨタ(7203)と同じで20年後半ステップアップ。梶本社長(64)も同運で数年後幸運集中と述べた。07年3月期液晶バックライトで計上した連結営業利益127億円と18年3月期の同124億円がWトップ。コロナ後、3度目のビジネスチャンスがやってくる。得てして大きい。
 2021年3月期(連結)は、売上高1000億円(0.7%減)、営業利益49億円(6.3%減)、経常利益49億6000万円(7.7%減)、純利益34億4000万円(6.8%減)に見直した。配当17円(期末9円)の予定。設備投資50億円(前期31億円)、償却59億円の計画。中長期欠かせない取り組みを進め変化に対応するという。半導体需要増と中国医薬品市場の対応が焦点。生産性向上に踏み込む。人手不足に自動・省人化。事業を通じてSDGs(持続可能な開発目標)にも意欲的だ。※ 2月12日発表された上方修正にご注目ください。

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