証券ビュー

アンコール伊勢町

半端なまま彼岸入り ドル売りヘッジポジション解消が焦点  (2012.03.14)

小確りで始まった。前場中頃先物に大口買い。三たび日経平均1万円にハイタッチ。フライングが多い。13日に日銀とFRBの金融政策が明らかになるためで、円ドル82円の攻防と連動している。双方追加緩和に含みがあり、75円に戻すか90円に跳ねるか綱引き状態。ドル売りヘッジポジション解消が焦点になった。ギリシャ債務交換合意にしても、額面を100%保証するCDS発動つき。このほかPIIGS債延べ100兆円の保証も米銀によるものという。同トータル350兆円の満期償還が毎月第2金曜日を目安にやってくる。平均5年で計算すると1年70兆円。1ヶ月6兆円できつい。世界の国債残高はGDPと同じ5000兆円といわれ、今年借り換え込みで1000兆円発行の見通し。FRBとECB、日銀が買うしかないという。国内でも昨年3大メガバンクが買いから売り越しに回り日銀頼み。2月に40兆円買いつけ表明したが、外資が3ヶ月物中心に同額買い越し彼らの売りに備えるもの。政府は長期債だけで毎月12兆円償還資金が必要といわれ火の車。ぎりぎりやりくりしている。面白いのが国の借金1000兆円。土地や建物など不動産、特殊法人や独立行政法人向け貸付金、出資金、現預金、有価証券など国有財産650兆円が抜け落ちている。徴税権を棚上げしても差し引き350兆円の債務超過。GDPの75%レベルに過ぎない。財務省は天下り先を確保するため資産処分しない模様。一方、原発再稼働と電力不足についても、昨年東電が発表した3、4、5、7月2回公表した需給見通しに問題がある。供給増に対し需要が頭打ち。5月から需給が逆転している。前日述べたギリシャ救済しかり。本気ならユーロ脱退。旧通貨ドラクマに戻し自国の金融政策で立て直す方が早い。これまでがそうだ。しかし、メルコジは違うという。ギリシャは欧州統合のシンボル。古代ギリシャは欧州発祥の地。ルネッサンスの手本にもなった。ギリシャ神話は聖書と並び欧州の原点。ドイツやフランスは、中世以降欧州の端にあった民族国家に過ぎない。ギリシャをはじめPIIGSを抱えることによってユーロ安。ユーロが安いとドイツやフランスの輸出が伸びるという。こうなると、半端なまま。円ドル82円、円ユーロ108円の攻防も間延びする。ドル売りヘッジポジションの解消にも骨が折れるわけだ。

日経平均は9円高。9899円の引け。出来高27億5600万株、売買代金1兆5400億円。日銀が金融政策を据え置いたと伝えられ伸び悩んだ。17日彼岸の入り(明け23日)で来週辺り底入れ。春一番も予想される。■■■(****)が12万8200円と反落。前日急伸し戻り売りを浴びた。2月28日★★★102が認められず29日、3月1日ストップ安。彼岸を待たず底入れしている。13日発表された信用残売り1878に対し買い9485。倍率5.05。1月20日を口火に初動が大きく雄大なスケール。当面半値戻し14万9400円が目安になる。■■■■(****)は175円で変わらず。3日連続陽で線引け出来高増も手掛かり。2月復興庁立ち上げにかかわらず受注繰り延べになったが、年度末、新年度1Qにかけて気になるところ。地盤改良は先決、特命だけに意外な展開も考えられる。持ち駒では■■■■(****)■■■■(****)■■■■(****)も上値を残したまま。失われた20年を解明しないと前に進まない。(了凡)