答えの出ない状態続く 大詰め日本株買われ現体制維持 (2020.11.27)
反落で始まり続伸。日経平均大陽線の引け。後場中頃一段高になった。25日ダウ173ドル安に対しナスダック57ポイント高(最高値更新)が後押し。日本株もハイテクの一角に買いが入った。しかし、一目均衡表で基準線2万4827円横ばい。スピード調整もついて回る。25日発表されたFOMC(11月4~5日)の議事要旨で来月にも量的緩和拡充検討が見込まれる一方、米国債消化と兼ね合いで金利上昇懸念も伝えられる。米新規失業保険申請件数が77万8000を数え、前週から3万件増加。市場予想を上回ったのも気懸かり。にも拘わらず、S&P500種が 11月過去最高の上昇ペース。ロイターによるアナリスト調査で2021年末9%上昇の見通し。3月急落後66%上昇し年率12%が現状。ワクチン開発の進展や米大統領選の不透明感後退が主因という。米国株に引っ張られた欧州や中国、新興国株が水準訂正し日本株の出遅れが目立つそうだ。日経平均先物によると、26日大証ミニ2万6495円(-0.30%)に対しラージ6490円。シカゴ円建て6510円と現物より30円程度安い。ダウ先物も2万9851ドル(-0.08%)。同21ドル安だ。VIX恐怖指数21.25(-1.80%)、WTI原油先物44.96(-1.64%)。金先物1811(-0.34%)、ビットコイン円1,744,742(-10.39%)などスピード調整。ダウ3万ドル大台乗せで一服。方向感を見失った。25日、感謝祭前日の米国株出来高110億株(1年前60億株)。今年1日当たり平均110億株と並び前年の5割増し。コロナと並びパンデミックという。「うまくいっている時何も変えるな」というが、ダウやS&P・ナスダックも100年に1度の買い戻し。経済対策の大きさを決めるのが実体経済の悪化であり、米中政治的対立が激化し行き過ぎも考えられる。受け売りだが、今回恐慌がリーマン危機後の超金融緩和により米中をはじめ世界中で見られるバブル崩壊と連動し、コロナショックをきっかけに加速したのが問題。ロックダウン(都市封鎖)で落ち込んだ経済が解除で持ち直しても戻りに限界。今冬第2・3波の進行でなおさらだ。コロナショックが初のサービス不況といわれ、消費が低迷する中で設備投資の回復も儘ならず政府支出が不可欠。どこまで投資を拡大できるか焦点になった。市場が経済合理性を決めるわけで、ダウ3万ドルが4、5万ドルになると谷も深い。このため、今年夏場から「2番底リスク」と述べた。戦後米国で過去11回景気回復のうち8回2番底。深い景気後退のあとが殆ど。コロナショックが壊滅的なため余震も非常に大きいという。失業率がコロナ前の倍以上。2番底となれば、V字型回復を見込む市場に打撃。年明け1月5日米大統領選開票から20日新大統領就任にかけて再び混乱が予想される。株高が景気の谷と裏腹だけに、年末年始答えの出ない状態に耐える場面。いくら金先物が高騰してもドル暴落なら持ち出し。それでも、大詰めに日本株が買われ現体制延命の流れにある。目の前の生存を優先するためだ。
26日の日経平均240円高。大引け2万6537円。TOPIX1778(+10)。東証一部の出来高11億6400万株、売買代金2兆4700億円。値上がり1299(値下がり791)。10年債0.020%(+0.005)。米10年債0.877%(-0.003)。上海総合が3369(+0.22%)で引けた。マザーズ指数の引け1204.22(+0.39%)。煮詰まってきた。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)など。答えの出ない状態が続く。(了凡)